【実iｼ兄i者】どうにかしてください。【fj】

幼馴染み　13。 ページ13

〜 フジside 〜


「ほら、先風呂入ってきて。俺最後に入るから」

「めんどくせー…」


うだうだと嫌がるキヨに無理矢理自分の服を押し付け、風呂場へと促す。
コイツの方が身長は高いが、細身でもある為俺の服はちょうど位ではいんだろ。


ぐいぐいとキヨの背中を押しながらボーッと考える。
身長高いヤツって良いよな。リードできるし、何もかも。


あれ、もしかしてAも身長高い人の方が良いのかな！！？
やっべぇ、身長伸ばさなきゃ。成長期過ぎたけど、どうやって伸ばそう！？


「やっぱ牛乳とか…？１日一本とか…？」

「あ？お前何言ってんの？」


意味が分からない、と眉間に皺を寄せるキヨを無視して脱衣所に置き去りにするとAの部屋へと向かう。
ノックなんてしないで扉を開けると、驚いたのか彼女はビクッと肩を揺らした。


『ふ、フジくん……キヨさんかと思ったじゃん…』


安心した様に言う彼女に気分が悪くなる。
キヨ？なんでキヨが此処にくるの。てかさっき来たの？


「ふーん、Aは俺よりキヨが良いんだね。」


『えっ、なんでそんな急に！？』


付き合っても無いのに、一緒に住んだりして脈アリだって期待してたのに。
好きだったのは俺だけって事ですか。あぁ、はいそーですか。


自分でも嫉妬したのは分かってるけど、これだけはムカつく。
実況でもキヨはモテて、モテまくってて。


それでAまで取るのだったら俺はどうすればいい？
美術、と音楽しか、勝てる所がないよ。


「……知らない。」


ボソリ、と呟いた俺にAは何故か笑うと俺の手を握る。
自分からってのがそもそもレアだから驚きを隠せない。



『キヨさんじゃない、ってのはキヨさんだったら急にノックして入ってきそうなイメージ持ってなかったからだよ…。

それに私はキヨさんが良いとかは別に言ってません。』


ベッドに座って、俺をしっかり見て話す。
あぁ、やっぱり勝てないなぁ。


「それじゃ、Aはキヨより俺が良い？好き？？」

『……そうだねぇ、キヨさんとだったらフジくんが好きだよ。』


そんな言い方されてしまったら、キヨに勝っても他に上がいるのかどうか心配になるが、そもそもそういう聞き方をした俺が悪い。


でも、俺に向けてくれた好きって言葉が、今は堪らなく嬉しくて。
ぎゅう、と小さいAを抱き締めて、したかったから、とキスを落とした。


＊＊＊＊
ジーフーさん嫉妬(デレ)回。
と言ってもデレはいつもなんだけれど。(笑)

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