【実iｼ兄i者】だから、君は俺の＿＿＿【ky】

君は68。 ページ25

『………。』

フジ「……(どうしよう…)」


やばいやばいやばい。
キヨが帰ってくれない。


目配せでフジに合図を送ると静かに頷く。
…多分親戚の興味ない奴とかどーでもいいし、気がすむまで居座ってやろうとか思ってんだ、キヨはきっと。


だから必然的に親戚も勝手に帰るだろ思考になってる訳で…。
レトさんが迎えに来てくれなきゃ私帰れないし、かと言ってレトさんとキヨが衝突したら＿＿＿



『……最悪だっ』


キヨ「あ？」


ハッと声に出した事に気付いた時、キヨは顔だけを此方に向けていた。
なんだろ、たいして変な事もバレる様な事もしてないのに冷や汗が流れてくる。


こ、これがこーすけの言う北のヤンキーの威力なのね…！！？(違います)


『い、いや…私の体力、無くなったから…』


キヨ「………ふーん」


若干ビクビクしながらも言い訳をするとそんなに興味無かったのか、つまらなそうに一言言い前を向いてしまう。


これぞ初対面のキヨ状態だ。
最初に緋月先生目当てだと警戒された時の…。


いや別に警戒してるって訳じゃ無いんだろうけど、態度が冷たいんだよね。
あの、えーっと…人見知りキヨ？？


私がうんうん悩んでいる間にも、キヨは眉間に皺を寄せながらどんどんゲームを進めていく。


ゲームしてるキヨが、静かなのは拗ねた時だけだと思っていたけど、まさか違うパターンもあるとは。


考えた事もない。そもそも、底なしに明るいから思いもしなかった。


怖い反面、新しいキヨを知って嬉しいと感じてしまう。
好きな人の事もなんでも知りたくなるっていやはや本当らしい。



フジ「………かっ、かなちゃん」


『えっ？……あ、はい』


あ、そうか私今かなだった。
誰？みたいな返事したけど大丈夫だよね。


どうやらフジも噛んだ事を気にしていたみたいで、二人でそっと前を向く。
するとジーッとこっちを見てくるキヨ。


バレた？？バレたか？？
二人で今度こそ汗を流す。

さて、どうやって言い訳を＿＿＿＿



キヨ「何フジ、ソイツと付き合ってんの？」


はい？


フジ「ちっ！ちちちちち違うよ！！俺はそれが良いけど、Aと俺は大親友だよ！！！ねっ！！？」


はっ？
ぎゅっとフジが肩を抱いてくる。
めっちゃ焦りながら笑顔作ってる。

いや、それよりさ…？


キヨ「え、A？？」

フジ「……ぁ…」



おいこらフジィイイイイイイイイイイイイ！！！？

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