君は 55。 ページ11
…これは、夢なのだろう。よく見るこの風景。
「いち、にい、さん、しぃ」
私、遊んでたんだ。いつだっけ。小学校に入学するより前。えっと…幼稚園に通ってた頃だったかな。
その時は体質もましで。女の子と6人位でかくれんぼしてた。
特別仲の良い子が鬼でね。
私はすぐ分かる所に隠れてたの。
そう、よく、誰からも見える所。
だから＿＿
『わっ、…！？』
自分の体が宙に浮く。
足が地面から離れる感覚に、私は一瞬にして恐怖を抱いた。
後ろからお腹に回る手を見て、自分は抱えられていると小さい脳でも理解した。
『やだ…っ、助け…っんぐ、…！』
ジタバタとよく動きもしない手足を動かして、そこから逃れようとする。
すると、相手は何かをしたのか、私の意識は段々と遠くなっていくのを感じた。
＊＊＊
＿＿あの後、暫くして目を覚ました。
そしたら、私は姉の部屋のベッドで寝てて。
姉特有の暖かい、日溜まりの匂いのする私の大好きなベッド。
私は何か起こったのだろう、とベッドから上半身を起こして、まわりをキョロキョロと見渡す。
案の定、そこは姉の部屋だった。
姉は勉強机で勉強をしていて、私が起きたのに気づいたのか、
「あ、おはよう。よく眠れた？」
と、にこやかな笑顔で私の頭を撫でる
『あ、うん…結構寝てたけど…』
「あ、部屋暗くてごめんね、お母さんに節電って言われてるからね。だから暖房も止めてるの。ちょっと寒いでしょ？」
相変わらず笑顔のまま、私にくまのぬいぐるみを渡す。
『う、わぁ…』
思わずそのかわいさに目が輝いた私を見て、姉はクスクスと微笑んだ。
そう言えば、起きてから不愉快な事がひとつある。
『ねぇ、お姉ちゃん』
「ん？A、どうしたの？」
私は寝てしまった筈だ。
誘拐でもされて、助けて貰ったのだろうか。
それか、姉が…？いやいや、姉はそんな事をする性格じゃない。
『私って、かくれんぼしてたんだよね、どうして今ベッドで寝てるの？』
「あぁ、それはね。私がたまたま通りかかってんおどかそうと持ち上げたら予想外にびっくりして。
…A、自分で気を失ったのよ？覚えてなぁい？」
あんまり暴れちゃって、ばれちゃうから口を塞ごうとしたのに。そう言い、可愛く口を膨らませる姉。
『そうだったんだ…ごめんね、お姉ちゃん』
「ううん、気にしないで」
微笑む姉の後ろから、見慣れないドラム缶が転がる音がした。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
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ラッキーアイテム
革ベルト
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あずきいろ
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西 - この方角に福があるはずです
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*:まりな:*(プロフ) - ラブライブとかも好きなんですか？！趣味が合いすぎて怖いです…w1ファンとして応援してます！ (2020年8月6日 0時) (
レス) id: ce0c123210 (このIDを非表示/違反報告)
ゆめ - 続きが気になります、、、！更新頑張ってください！！ (2019年8月13日 18時) (レス) id: 491ab1b2f5 (このIDを非表示/違反報告)
だんご(プロフ) - すごくいいところで終わりましたね...もう続きないんですか？もし宜しければ続きが見たいです！ (2019年7月13日 16時) (レス) id: 691d41a0d1 (このIDを非表示/違反報告)
桔梗(プロフ) - 続きが気になって夜もうずうずしてます！！更新頑張ってください！！ (2018年1月4日 5時) (レス) id: 33bb28b9df (このIDを非表示/違反報告)
佳音 - ふぎゃああああああああああああ//レトさん優しスギィ！皆面白イィィィィ！フジも結構好きィィィ/…すみません(´；ω；`)でも、ほんっっとに面白かったです！続き待ってます∩^ω^∩ (2017年7月2日 20時) (レス) id: 629086881d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：書店員。
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/syotenin711/
作成日時：2016年1月24日 16時
