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『結局見学だけになりましたごめんなさい……』


あれよあれよと言う間に生放送が始まり、私は初めての事なので何をどうすれば良いのか慌ててしまった。

それを見て気をきかせてくれたのがこーすけくん。
私に、今日は慣れも兼ねて見学で良い。と言ってくれたのだ。
元々サプライズゲストとしてだったので出なくても特に支障は無いらしい。

申し訳ないと思いながらその提案に頷く私。
それでもこーすけくんは笑ってくれた。なんて良い人なんだろう。


……と、そこまでは良かったんだけど。


『ふっ、フジくん…』

「えっ!!?なっ、何かなAちゃん…?」


若干涙目になりながらフジくんを呼ぶ。
声の裏返った彼は恥ずかしいのか少し顔を赤らめながらも私に返事をしてくれた。


『あのね………キヨくんが怖いの』

「………えっ、」


私がこっそりと伝えた言葉に信じられないと目を見開き間抜けな顔をする。
しかも大丈夫?と真剣に聞かれる始末だ。

だ、だってね…?


『さっきから私を見るんだけど、ずっと黙ってて…』

「あ、あぁ……なるほど」


ぎこちなく笑うフジくんはキヨくんの方に目を向ける。
そこには案の定、此方を見るキヨくんが。


「(何か話したい、けど話せないからどうしようって悩んでんだな。……ったく、アイツは…)」

『……何か悪い事でもしたっけ……?』


番号.交換した時は普通だったのにな。
生放送、特に私が邪魔したとかも無かった筈だけど…。


「キ、キヨ〜…キヨもAちゃんとお話したら?これもキヨのチャンネル生なんだし……ね?」


苦笑いのまま、フジくんが私とキヨくんの会話を促す。
話せば私をずっと見てた理由とかわるよね…!
話をふってくれたフジくんに感謝しつつ、キヨくんを見上げる。


すると一瞬私と目を合わせ、ぐっ、と口を閉じた彼は、



「…………何も、コイツと話す事なんかねぇよ」


『………へっ…?』


「「「………えっ、」」」


ぽつり、とけれどしっかりと聞き取れる声量で呟く。
私はともかく、大きく口を開けて驚く三人。
静まり返ったこの部屋に苛立ちを感じてしまったのか彼は、


「だからねぇって言ってんの!!!!」


怒鳴る様に大声でもう一度言うと音を立てて扉を閉め、何処かへ行ってしまった。


「………って!Aちゃん大丈夫!?」


黙ったままの私を見てか、ハッとしたフジくんが私を心配する。
……何も、話す事は…ない。

つまり、私はキヨくんには呼ばれてなかった?

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波菜痢 - キヨさん可愛すぎですwありがとうございます!更新頑張って下さいね! (2017年8月9日 20時) (レス) id: 92e7b0d2b2 (このIDを非表示/違反報告)
C夜(プロフ) - つ、続きをっ!!続きがきになって眠れませ((ゲフンゲフン とても面白かったです! (2017年5月26日 0時) (レス) id: 0c5dd60cdb (このIDを非表示/違反報告)
書店員。(プロフ) - 山田さん» わわわ、ありがとうございます〜!ゆっくりで本当にすみません!更新頑張りますねっ!(`'∀'´)♭ (2016年12月11日 23時) (レス) id: 91728adf3a (このIDを非表示/違反報告)
書店員。(プロフ) - 未愛さん» 返信遅くなってすみませんー!!twitterの方でも、フォローありがとうございます…!相変わらずのゆっくり更新で申し訳無いです…;;最近はとても寒いので、未愛さんもお体にはお気をつけて下さいね。(´v`*) (2016年12月11日 23時) (レス) id: 91728adf3a (このIDを非表示/違反報告)
山田 - このお話とても好きです。 これからも頑張ってください。応援してます! (2016年11月4日 0時) (レス) id: 5d5cffa5f0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:書店員。 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/syotenin711/  
作成日時:2016年7月19日 0時

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