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「まあ阿良々木は、『虹色町の奇跡』でリンツを狙うタイプっぽいからな。
異性への好みが普通ではないんだろ」
「その比喩には解説が必要じゃないのか!?」
難しいな。
えーっと、その昔、ＣＡＰＣＯＭが開発した『ＱＵＩＺなないろＤＲＥＡＭＳ 虹色町の奇跡』というアーケードの恋愛クイズゲームがあって、それはクイズに答えながら七人ほど登場する女の子のキャラクターと仲良くなって、半年掛けて好感度を上げながら、最後には復活した魔王を倒して意中の女の子とハッピーエンドというゲームなのだけれど、作中に、魔王の手下として主人公の邪魔をするリンツというキャラクターがいて、そのキャラクターもそのキャラクターで女の子なのだけれど、残念ながらどんな工夫をしたプレイをしても、そのリンツとエンドを迎えることはできないのである。彼女とのハッピーエンドを求めてどれほどの百円玉が筐体の中に消えていったのか、それは計り知れない。
なお、プレイヤーからの要請があったのか、コンシューマー版ではちゃっかりリンツも攻略できるようになっていた、解説終了！
「さすが阿良々木、よくご存知で」
「いやいや、これくらい……ていうかここまで解説が必要な比喩をそもそも持ち出すな！
宅急動の方がまだいいよ！ 多分二十一世紀になってから『虹色町の奇跡』についてこれだけ語った人間は私が初めてだよ！」
「しかし、こうやって地道な草の根活動を続けていれば、いつかリメイクされるかもしれないじゃないか」
「地道過ぎー！」
「まあ、相川の方がいいと阿良々木が言うのなら、それはそうなんだろ。
人の好みは選別差別という話だ」
「千差万別でしょ!?」
「ときに阿良々木」
浦田くんはそこで、ふと、話題を転換する。
なんだ、折角盛り上がってきたのに、水を差すような真似をするじゃないか。浦田くんらしくもない。
「この間聞いた話だけど、阿良々木を吸血鬼――人間もどきの吸血鬼もどきにせしめたという、男吸血鬼。
えーっと、なんだったっけ、今は伊東空流って言うんだったっけ」
「ん？ ああ」
話したな。
初対面の母の日だっけ？
「八歳児くらいで、黒髪で、ヘルメットにゴーグル……だったよな？」
「うん。それがどうしたの？」
「直接会ったことがねえから、確実に断ずることはできねえけど、昨日、そのそらるを、見かけたんだが」
「え？」
そらるを？
浦田くんが見かけた――だと？
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灰猫(プロフ) - きゆかさん» 初コメありがとうございます！ヮー！！更新遅くてすみません……！！これからも読んで頂けると幸いです！！ (2022年9月7日 21時) (
レス) id: 0b53369cd7 (このIDを非表示/違反報告)
きゆか(プロフ) - 初コメ失礼します、更新うれしいですありがとうございます…！！いつも楽しく読ませていただいてます！これからも応援してます✨ (2022年9月7日 20時) (レス) @page48 id: 533f2abba6 (このIDを非表示/違反報告)
灰猫(プロフ) - realさん» わー！いつもありがとうございます！！これで化は終わりなのでせめて最後まで頑張ります！！ (2022年8月15日 0時) (レス) id: 0b53369cd7 (このIDを非表示/違反報告)
real(プロフ) - 毎回コメント失礼します。あ、めちゃくちゃ待ってましたキャットターン()今回も最後まで楽しませて頂きます！ (2022年8月10日 19時) (レス) id: 3d1cb866c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：灰猫 | 作成日時：2022年8月2日 17時
