角名くんの標準語講座

標準語講座20 ページ21

治「角名、次の授業なんや？」




角名「数学」




治「詰んだ。俺ねるわ」




角名「さっきも寝てたじゃん」




そんなことを言い合っていると、数学担当の教師が入って来る。




数学教師「じゃあ、授業始めるぞーって…おい柏木どうした？」




角名「まだ、帰って来てないです」




数学教師「んー？早退か？まぁ、待っててもしゃーない。始めるぞ」




治「先生〜」




数学教師「どうした？って宮！お前今日は起きてるのか…！？」




先生がキラキラと目を輝かせる。治ほぼ毎回数学の授業は寝てるからな…そんな先生の歓喜を無視して治は続ける。




治「角名くん場所わかると思うんで、呼びに行かせたらええと思います」




角名「は！？」




数学教師「お、そうか？じゃあ角名頼むな。柏木も寝てばっかだから今回サボると成績ヤバそうだからな〜」




角名「おい、治何言ってんの？」




治「いや、せやかて角名さっきから顔に心配で死にそうて書いてあんねんもん」




角名「え」




治「早よ行ったり。心配なんやろ？」




俺はガタッと席を立つと廊下に出た。後ろで先生が「それじゃ、頼むぞ。じゃあ授業を始めるー」という声が聞こえた。

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