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悪寒 ページ17

Aさんside.

「……」

前を走る赤司くんを見る。
そこにはいつの間にか、カルマくんがいた。
何かを話しているのか、カルマくんはチラチラとこちらを見てくる。
それは良いとしても、赤司くんの視線もこちらに向かってくる。

(……言いたいことがあるなら、直接言えば良いのに)

私はため息をつく。
その瞬間、私はゾワリとした悪寒に足を止めた。
振り返ると、見知らぬ男がいる。

「……」

私は立ち止まって、その相手を見つめた。
周囲を見渡すと、誰も相手を見ていない。
それどころか、殺せんせーすら来ない。

「……何をしているんだい?」

気がつくと、私の近くまできた赤司くんに声をかけられた。
つまり、2周目に入ったということ。

「……別に」

私はそう言って走り出す。
赤司くんはため息をついた。
私は赤司くんに視線を向ける。

「集中できていないなら、ペナルティを追加するぞ」

「え……」

「そこなの?赤司くん、それは女の子に対してキツいって」

「カルマは黙れ。それで?どうするんだ、鷲沼」

「わ、私は……っ」

そこまで呟くも、またあの気配がして振り返る。
そこには怪しく笑う影。
その影はゆっくりと私達に近づく。

「い……いや……」

私はゆっくりと後ずさる。

「鷲沼?どうした?」

赤司くんの声が聞こえる。
でも、反応ができない……。
怖い……。
逃げたいっ!

パシン

「っ!」

「しっかりしろ!鷲沼!」

乾いた音と、左頬に走る痛み……。
目の前には、烏間先生の顔……。

「……か……からすま、せんせ〜!」

気がつくと、私は泣いていた。
突然のことに赤司くん達は私を囲うが、気にはしていられない。
私はあの恐怖を知っている……。
知っているんだ。

それからしばらくして、私は気を失い。
目が覚めたのは、保健室にあるベッドの上だった。

「……」

私は起き上がると、お腹にある紙を手にした。
それは丁寧に折られており、無駄なシワなどは1つもない。
名前は?と思い、表と裏を見るが、やはりない。
私は仕方なしに紙を開いた。

『急に泣いたので、驚きました。赤司くんと赤羽根くんからは、"驚かせた"と言われましたが、2人になにかされましたか?ボクからで良ければ2人に言っておきます。

また、様子を見に来ます。

黒子テツヤ』

丁寧とは少し言いがたい文字で、そう書いてある。
"また"と書かれているところを見ると、私は長く眠っていたようだ。
私は小さくため息をついた。

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設定タグ:黒子のバスケ+暗殺教室 , , 二次創作+オリジナル   
作品ジャンル:アニメ
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作者名:アマユリ | 作成日時:2021年12月30日 15時

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