Q24:特別? ページ25
「先輩、赤司くんといつの間に親しくなったんですか?」
「うわぁ……先輩、羨ましい……赤司くんって、めちゃくちゃ高嶺の花なんですよ?」
「いや、あの……」
(親しくなるもなにも、男バスのマネージャーに誘ったのが赤司くんだからな……)
「赤司くん、誰にでも優しいけど、先輩は特別だったりして……」
特別?
確かに、他の人よりも気にかけてくれてるみたいだけど……なんで?
「でも、赤司くんって好きな人いるのかな?」
「どうなんだろ?今は部活に一生懸命って感じだけど……」
「上手くいったら付き合ってくれるかな?」
「……その話はもう終わり。そろそろ行くよ?」
私がそう言うと、「はーい」と歩き出す後輩達。
その前を歩きながら、私は考えていた。
まさか、その姿を、見てる人がいるなんて知らずに。
A達が歩く中、その後ろ姿を見つめる視線が1つ。
相手は、Aをただ黙って見つめている。
「赤司くんと仲良いなんて……それはマネージャーだからでしょ?私は認めないんだから……」
その視線はただAを見つめている。
その視線からは、「赤司くんは譲らない」とでも言うように、そこにあり、やがて静かになくなった。
今後、この視線がAに災いをもたらすことを、まだ誰も知らない。
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作者名:アマユリ | 作成日時:2021年11月20日 16時