コーヒーは苦いんじゃなくて、暖かいんですね。【0617HBD企画】＊完結＊ (ページ10)

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なにを言われたのか。

一瞬理解できなくて。数秒後に
顔にあっという間に熱が集まった。

｢んなっ…！？は！？は！？はいいいい！？｣

｢ぶはっ！(笑)うるさっ！(笑)｣

体仰け反らせてまで笑ってる。

いや、そんなことどうでも良くて。

この人今なんて！？なんて言ったの！？

…いや、そうか。
これはあれだ。からかわれてるパターンね。
いつものやつ。いつものやつ。

｢あーはいはい！わかってますよ！二宮さんのね！コーヒーがだいす｣

｢じゃなくて。俺のことがね。｣

俺のことが。だーいすきでしょ？

…断言されたんですけど。

｢懲りないねぇ(笑)教授さんにもバレてたんでしょ？それでこの俺にバレないわけがないよね。｣

…う。確かに。

いや、そうかもしれないけど。
なんでこのタイミングで言うの！？

｢んね。ここでバイトすりゃいーじゃん。｣

｢は？｣

｢お金ないなら。ここで雇ってあげますよ。｣

｢え、でもここバイトいないですよね？｣

｢うん。Aちゃんがバイト1号だね。｣

…バイトいるほど忙しそうにも
見えないんですが？

｢わっかんないかな？金欠になりそうなくらい無理して通うなら傍にいればいいよって言ってんだけど。｣

カウンターを挟んで前にいた
二宮さんが。

テーブルに手をつきながら。
ゆっくり私の方に身を寄せてくる。

｢バイトしたら？より。俺の女になったら？の方が正しいか。｣

ちゅ。って。

わざと音を鳴らしながら触れた唇。

その感触に。思い切り後ろに倒れそうになった。