コーヒーは苦いんじゃなくて、暖かいんですね。【0617HBD企画】＊完結＊ (ページ9)

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なにか考えるような顔をした後。

二宮さんは真顔で。

｢そんなお金ないのに。ほぼほぼ毎日ここ通ってっけど大丈夫なの？｣

そんなことを。サラッと言った。

…いや。大丈夫じゃないよ。
ほぼ私のお小遣いはここに使われてるよ。

｢ここに来るの。一週間に1回とかにしたら？そしたらだいぶ変わんじゃない？｣

そっ…れを。

あなたが。あなたが言うのか。

私の気持ちになんか気づかずに。

そんな真顔で。

ここに来なければいいって言えちゃうのか。

…私と二宮さんを繋ぐものなんか
ここの店長とお客。それしかないのに。

｢…二宮さんには関係ないことですよ。｣

半年前の出来事を思いかえして
ほっこりしていた気分が急降下。

…私が伝えていないんだから。
二宮さんが私の気持ちに気づいてないのも
仕方ないことなんだけどさ。

…拗ねてもしょうがないよね。これは。

｢…ふっ。ふははっ(笑)ごめんごめん(笑)｣

｢うわっ…！？｣

ぐしゃぐしゃと。

頭に手をのせられて。髪をかき乱される。

なになになに！？

何この人笑ってんの！？

思わず手を振り払う。

それでも二宮さんはクスクス笑い続けてて。

あまりにも長いこと笑うし
笑う理由もわからなくて。更にイライラする。

｢なんなんですか！！｣

｢いや…ごめんて(笑)思わずいじめちゃいました(笑)｣

｢俺のこと大好きだもんね？来るななんて言われたら怒るよね。｣

サラッと。ほんとサラッと。

いつもの笑顔で。この人はそんなことを言う。