▽ー大吾sideー ページ6
いつもより20分近く遅れて家から出た日。
歩いとったら見たくないとこを見てしまった。
『・・・最悪や、』
よりによって、紫耀とAが仲良さそうに手を繋いでいた。
前から二人が付き合ってたのは知っとった。
付き合うってなって応援だってした。
...けど。
Aから恋の相談された時とか
“勉強教えて〜”ってLINEが来た時も
少しは俺のことも思ってくれてるかも、とか思って
一人で舞い上がってた。
.
.
.
『...俺のこと、少しでも好きじゃなかったん、?』
そうAの背中に向かって呟くと
何故か、体が勝手に二人のもとへと進んでいた。
“『別にAとやったら遅刻してもええし』”
紫耀が、そう俺に強く言った時
“『俺もやし、』”
って言いそうになったけど、なんとか堪えた。
やから、というか二人の時間を作って欲しくなくて、
Aが怒られてるとこ見たくないという理由をつけて、
二人の時間を無くした。
手を繋いで走ってるとき、
俺が呟いてたことをAは知らないだろう。
.
.
.
『・・・紫耀じゃなくて、俺のこと好きになればええのに、』
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作者名:しょうりん | 作成日時:2018年7月15日 1時