君の彼氏になれました (ページ46)

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渡辺家訪問ページ46

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『ねぇ！髪型変じゃない？大丈夫かな！？』

さっきから何度目？ってくらい鏡の前に立って全身をチェックしてるA。

「大丈夫だって。今日も可愛いよ」

『もう！今日はそういう問題じゃないの！！』

大丈夫とか言いながらもAの気持ちは分かる。今日は俺の親に挨拶しに行く日で、この前の俺は正に今のA状態だったから。

今日の為に髪の毛も黒くして化粧が薄い彼女はいつもと雰囲気が違うからなのか更に可愛く見える。

「あ、やべっ、そろそろ行くぞ」

『え、もうそんな時間？うわ、ギリギリじゃん！！』

Aに見とれながらそんな事を考えてたら時間もギリギリで、急いで車に乗り込んで実家に向かう。

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「ねぇ、もう開けていい？」

家の前に着いたものの、心の準備が...なんて言うAに鍵を開けるのを止められかれこれ5分。

『う、うん』

「じゃあ開けるよ。ただいま～」

鍵を開け玄関から声をかけると、おかえり～待ってたわよ！と言いながらやってくる母さん。

『は、初めまして！翔太さんとお付き合いさせて頂いてるAと申します！』

この間の俺みたいに、腰が折れるんじゃないかってくらいお辞儀をしてるAを見て母さんも笑ってる。

母「あら、そんなかしこまらないでいいのよ。ほら、上がって上がって」

『お邪魔します』

久々の実家のリビングは何も変わってなくて、来客があるからなのか少しだけ気合いを入れて掃除した感が伝わってくる。

父「翔太、久しぶりだな」

「おぉ、正月ぶりとか？」

父「貴女がAさんか。まぁ座りなさい」

『は、はい。失礼します』

母「それにしてもAちゃん可愛いわね～」

父さんの前に並んで座った俺たちにお茶と茶菓子を運んできた母さんも父さんの横に座った。

母「あんた、こんな綺麗な奥さん大事にしなきゃダメよ！」

「うっせぇな、わかってるよ！その為に今日挨拶来てんの！！」

父「そりゃそうだ。Aさんの親御さんはなんて仰ってるんだ？もう伝えてるのか？」

「Aのお義母さんにはこの間挨拶して、OK貰ったよ。」

『あたしの家、母子家庭なので母しかいないんです...』

気まずそうに話すAに、しまった...と思った。

俺が前もって両親に伝えておけば良かったかもしれない。こういう所で自分がまだ未熟なんだと気付かされる。

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