君の彼氏になりたい (ページ22)

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俺ならそんな思いさせないページ22

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『昨日会ったばっかりなのに、もう2回も泣いてるとこ見られちゃったね。笑』

大分落ち着いて、2人でブランコに座る。

渡「俺は全然いいんだけど、なんかあった？？」

心配そうにあたしを見つめてくる翔太に、本当のことなんて言えるわけない。

『なにもないよ、ストレス溜まってたのかな。笑』

渡「俺さ、お店で出会ったしAからしたらただのお客さんだろうけど、Aの苦しんでるとこ見たくないよ」

『.....うん』

思わず本当の事を言ってしまいたい気持ちになる。

渡「悲しいことあるなら聞くし、どんなことあってもAのこと責めたり嫌いになったりしないよ」

『あたしね、付き合ってる人がいるの』

、、、言っちゃった。お客さん相手に何言ってんだろ。さっきまでプロだとか何とか語ってたのに。

渡「...(やっぱりあの名前は彼氏なんだ)」

『いや、付き合ってた、の方が正しいのかな。その人が珍しく飲みに来てお店で喧嘩したまま飛び出してきちゃった。笑』

渡「それはもう、どうにもならないの？」

自分の事のように聞いてくれる翔太に、おさまってた涙がまた零れそうになる。

『昨日翔太達と歩いてる時見ちゃったんだ。他の女と腕組んで歩くとこ。ははっ、笑えるよね』

ブランコから立ち上がった翔太に抱きしめられる。

渡「そんな最低な男捨てちゃえよ、って言ってやりたいけど。Aがその人のこと好きなら俺は何も言わない」

『うん、ごめんね、こんな話して』

渡「一つだけ言えることは、俺ならAにそんな思いさせない」

『え？』

あたしの体を離して、あたしの肩に手を置く翔太と目が合う。

渡「俺、Aが好きだよ」

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