なんで居んの? ページ14
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『翔太、翔太ってば!おきて!!』
「ん〜、まだ寝たい」
『もうお昼だよっ!』
壊滅的に朝が弱い俺は、全然回らない頭で声の主を理解するのには時間がかかる。
「、、、へ?」
『おはよう!翔太全然起きないからずっと寝顔眺めてたけど可愛い顔して寝るんだね(笑)』
「A!?なんでいんの?」
『うーん。それはあたしが聞きたい。起きたら知らない家で寝てて、リビング来たら翔太が寝てたから』
「、、、あ!!!」
やっと完全に目が覚めて状況を理解した。
「ABARで潰れちゃってマリアちゃんも大分酔ってて連れて帰れないって言うから、そっちは目黒に任せたんだけど、A全然家言わないからどうしたらいいか分かんなくてとりあえず俺ん家連れてきたの」
「あ、何もしてないよ!本当に!!」
『ははっ、そんなこと疑ってないよ。ありがとう!』
「それならよかった、、、二日酔いじゃない?ポカリ飲む??」
『え、飲みたい!やっぱ二日酔いにはポカリだよね〜』
「だよな!?みんな全然理解してくんねーの」
昨日の事は忘れよう。彼氏なのか、好きな人なのか、そんなこと俺には分かんないけど、世の中には知らなくていいことだってあるってことくらい28年生きてりゃ充分理解してる。
聞いてしまえば、Aとはもう会えない気がする
俺さえ普通にしてれば、これからも関わっていられるから
『翔太って本当に優しいね』
インスタントのしじみの味噌汁を飲みながら、Aが言う
「なんで?俺そんなに冷たく見える?(笑)」
『いや、そうじゃなくて、さっき知り合ったキャバ嬢が潰れたからって家連れて帰ってまで介抱する男中々居ないよ〜。翔太ジャニーズでしょ?あたしが何するか怖くないの?』
「俺、そんなに優しくないよ?どうでもいい女なら店の外に放って帰ったり平気で出来るし、介抱したとしてもそこら辺のホテルに突っ込んで帰るくらいの優しさしか持ち合わせてないよ。ここまでするのはAだからだよ」
『え、なに?もしかしてあたしが色恋されてる?顔だけじゃなくて言うことまでカッコイイじゃん、、、』
「Aが周りに何か言うとも思ってないし、週刊誌に売るなんてもっと思ってないよ。」
『そっか、ありがとう信用してくれて。』
そんなことを言いながらしじみ汁をすすってるAを見たら腹減ってきた。
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作者名:rxr18 | 作成日時:2021年1月10日 11時