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「・・は、ﾊﾙｶに手・・出したの？」
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きっと、私の声震えてる。
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そんな事してたって、余裕だよ
全然なんとも思わない。
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そんな風に見せたくて、
意地を張るけれど
声が震えてるんじゃ意味が無い。
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和也「あれ？・・俺らってそういうの関係ねぇんじゃないの？」
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こちらを一度も見ずに、冷たい声で吐き捨てるように言う。
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自分で言ったことを
カズにぃが同じ様に言ってるだけなのに
こんなにも胸の奥とお腹の奥が締め付けられる。
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「・・・ﾊﾙｶは、関係あるもん。」
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自分で言ってる事、
道理が通っていないって解ってる。
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だけど、
いっつも余裕そうなその口調とか
何でも見透かしてるような瞳とか
全部が、全部
すっごく悔しくて。
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なのに、
言い負かされる私に腹が立って。
自然と瞬きの回数が増える。
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「・・・ｯ・・」
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結局、背を向けて、カズにぃの部屋から逃げようとする。
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だけど
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和也「・・待てよ。」
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引き止められた事に、ドキンと胸が高鳴り
足が自然と止まる。
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和也「・・何しに行くの。」
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背を向けている私の背後に
少し怒っているようなカズにぃの声が掛かる。
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「・・櫻井先輩のお弁当の材料買いに行くだけ。」
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私が、部屋の扉に向かって言うと、
カズにぃが、本当に小さく"チｯ"と
舌打ちをしたのを感じる。
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「・・じゃあ、行ってくるから。」
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そう言って、
今度こそ私が出ようとしたら、
いつの間にか真後ろに来ていたカズにぃが
私の肩をｸﾞｲと掴む。
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和也「・・俺、翔ちゃんの好きな食べ物完璧だから。」
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そう言って、
私を後ろに押し、
先に階段を下りて行った。
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呆然としたまま
一歩前へ出て、カズにぃの部屋の扉を
パタンと閉める。
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え、
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何？
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一緒に・・行くの？
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作成日時：2012年3月11日 14時
