驚いた ページ23
……登坂広臣
岩ちゃんに呼び出されて、
意味のわからない会話の後 すぐにお店の場所が送られてきた。
そこはよく俺が行ってる所
荷物をまとめて向かうと、神妙な面持ちで俺を待つ彼がひとり。
かしこまった姿がかわいくて思わず ふっと笑みが零れた
緊張してるのか、俺の顔をチラチラみながら
魚をつつく
.
.
岩「いい子すぎるAを見抜いて
支えるのが、臣さんの役目じゃないんすか」
ワガママだって、弱音だって言わない。
会いたそうにうずうずしてるクセに、臣さんに電話してみたらって言っても、臣が頑張ってるから、寂しくても頑張るのって、言ってる不器用なやつなんです
言われなくても分かってるつもりだった
最近 元気がないこと
登「無理してない?」
『んーん!全然大丈夫!』
登「飯ちゃんと食ってる?」
『うん、臣とも食べにいったでしょ?』
顔色が良くない
社内ですれ違った時、お互いが仕事だったのもあって挨拶だけだったけど、クマがわかる
ちょっと前に家に行った時、
ふと目が覚めて、Aの顔を見たら、泣いてて、
抱き寄せた時も、もとよりスリムだったのに、それ以上に痩せ型に近くて
消えるんじゃないか
いつか俺の前から
居なくなるんじゃないかって、
ビビってた
岩「今日、A 泣いてました 」
登「……は?」
岩「泣き疲れてたので、風見さんに頼んで
家まで送ってもらってます」
そうか
岩ちゃんに会ってすぐ Aが使う香水と同じ香りがしたのは、そういうことだったのか
後輩でありAの幼馴染みに
ここまで言われるなんて、情けねぇ。
背中を押された感じがして、悔しい
.
.
登「…ありがとうね、岩ちゃん」
岩「あ、いや、偉そうに言っちゃってすんません」
会計を済ませて、店を出る
そのまま岩ちゃんと別れて、向かうところは1つで、
岩「行くんすか?」
登「あたりまえ」
岩「…気をつけてください」
登「うん、ありがと」
手を出すと、おずおずとグータッチした岩ちゃんの頭をクシャリと撫でて、タクシーに乗り込んだ
……
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作者名:miu x他2人 | 作成日時:2019年3月21日 23時