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本気っす ページ22

……岩田剛典



テーブルには、二人分のビールに焼き鳥
軽いおつまみ

向かいで ホクホクと熱そうに食べてる臣さん




登「食べないの?」



呼び出したくせに緊張してるから、中々に箸が進まない



登「…今更緊張しないでしょ?笑」



まず食べなよ
腹減ってるでしょ

ずいっと寄せられた皿には、臣さんイチオシの魚の塩焼き

かぼすと大根おろしがめちゃくちゃ合うって言ってた





岩「…いただきます」


登坂「どーぞ」




食べ始めると以外に進むもので、あっという間に魚は骨だけに。

これは確かに美味い





登「で?話すこと、あるでしょ?」


岩「あ、いや、なんていうか…」




最近の、Aの異変に気づいてないのかな、とか

もっとかけてあげる言葉とかあったんじゃないか、とか




登「Aのこと、でしょ?」


岩「そ、うですね…」


登「グループの話じゃないし、プライベートなんだから、はっきり言ってよ」




年上も年下も関係ないよ
ふわりと笑って、ビールを飲む

そんな姿も様になってて、うわぁかっけぇなぁって。




岩「……Aは、優しすぎるくらいに優しくて、お人好しで、スイッチはいるととんでもなく大胆で、びっくりするくらいにストイックで、


……いい子じゃないっすか」


登「……」




ビールをぐっと飲みながら、俺の目を見据える臣さんは
彼女の話だからか、優しげだけど奥に鋭さが潜む

その迫力に負けじと 話を続ける




岩「いい子すぎるから、いい子になりすぎる所をどうにか、カバーしてあげて欲しいんです

つらいことがあっても
周りの人が忙しそうなら手を貸してしまうし
迷惑かけるとか考えて、話してこない。

絶対抱え込むんです」




昔からそうだった

ダンスやり始めたころ、周りとの差に愕然として、
レッスンの後もひとりで練習し続けていたのを、よく俺はみてた


我慢を美徳と考えるわけじゃなくて、
ただ単に、迷惑をかけられない、そういって怪我や体調不良を無視してパフォーマンスをする所とか、




岩「そういうAを、心から支えてあげられるのは、臣さん、なんすよ」




俺じゃ、無理なんだよ

久しぶりの再会に、二人で飲みに行った時も、色々話したけど、結局は嬉しそうに幸せそうに臣さんの話をするAを目に焼き付けておわった。




岩「いい子すぎるAを見抜いて

支えるのが、臣さんの役目じゃないんすか」





……

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作者名:miu x他2人 | 作成日時:2019年3月21日 23時

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