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……
九龍の血に添い遂げる赤い華
わたしに両親の記憶はない。
その代わり、記憶がある頃からは叔父貴に引き取られて、九龍の華として育てられた
華、なんて大層な呼ばれ方だけれど、ただ女が私一人というだけ。
「 強く あれ。
弱いものが、奪われる。
大切なものを守りたいのなら 」
気付いたら格闘術を身につけ
与えられた面をつけ、
血のように赤い髪は切ることなく腰丈まで伸びた
初めの頃、攫われかけた子どもを助けた時、
生まれて初めて「ありがとう」そう言って貰えた
こんなに嬉しいものなのかと、心が浮ついた
でも、
それから数年
『 叔父貴 … 、』
「 どうした 」
オニヒメ
赤い髪を靡かせ鬼の面を被る女
いつからか、「アカガミノオニヒメ」そんな大層な名前で呼ばれて
A
唯一私が知る自身のことだった、名は呼ばれることが無くなっていた
それでも、私の行いが叔父貴の力になり、
九龍という大きな組織のひとりとして、力を振るうことが私の存在意義
言えば、それしか無かった
潰せと言われたら潰した
殺れと言われれば殺った
組織の壊滅
九龍にとって都合の悪い政治家を消すことが仕事で
わたしが守りたいもの
大切なもの
何も無かった
誰のために使うこともない。
ただの駒
ある政治家を手をかけた時のこと。
なんの気力もなく自身の存在価値を問うても帰ってくる返事は変わらなかった叔父貴に、価値がないのにそこに意味を求めるのは酷く自身が焦燥することを知った
感情もなく課された物をこなして行く
その時ふと、
机の上にあった写真立てが目に入る
『 っ、…… 』
握っていたナイフが音をたてて落ちる
初めて人を手にかけたときでさえ感じたことがなかった恐怖に手が震えた
大切なものを守るためだと思っていた、
汚れていても、何かを救えるものだと思っていた
そう思い込んでいた
そう、言い聞かせていた
けれど私は、間違いなく奪う側だった
目を逸らしてきた事実
『 ご、めなさい、ごめん、なさ、… ごめ 』
自分自身を抱くように体をギュッと縮こまらせて、その場に力なくしゃがみこんだ
写真立てには、子供を抱き満面の笑みの親子が映っていた
私が殺めた男には、家族があって
子供がいた
私はその家族から、奪った
目を逸らしてきた、奪う側を
改めてハッキリと自覚した
……
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貴世(プロフ) - 初めまして、小説を楽しく読んでいます、HIGH&LOWの続きが読みたいです、もう、更新しないのですか？めちゃくちゃ楽しみにしているので、更新して欲しいです、お願いします。 (8月29日 0時) (
レス) id: fd9a14ea59 (このIDを非表示/違反報告)
みく(プロフ) - 誉さん» 返信が遅れてしまい大変申し訳ありません。ご指摘ありがとうございます。勢いで作品を書き上げることが多くこのような事態になってしまったのだとおもいます。不愉快なお気持ちにさせてしまうような表記になり、申し訳ありませんでした。 (2020年9月10日 15時) (レス) id: 5c69589d6e (このIDを非表示/違反報告)
誉(プロフ) - 凄く楽しく読ませていただいてます。ただ少し引っかかる表現が多いです。破門は自分からするものではなく組から言われる処分です。脚切りではなく足を洗うでは…？こちらの勘違いでしたらすみません。少し気になりました。 (2020年8月12日 8時) (レス) id: 1ecb5a4891 (このIDを非表示/違反報告)
miu(プロフ) - りんごさん» ありがとうございます(;°ロ°)ぷくぷくと案が浮かんできてるのでぜひ続きを楽しみにしていてください(*´∀｀*) (2019年3月4日 13時) (レス) id: 5c69589d6e (このIDを非表示/違反報告)
りんご(プロフ) - は、はやく続き！息継ぎが出来なくなるんじゃないかってくらいです！ (2019年3月4日 12時) (レス) id: f08f5b5508 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：miu:miku x他2人 | 作成日時：2019年1月23日 21時
