アンパン片手に横浜へ 其の弐！

師弟漫才、大ウケの後 ページ2

乱歩さんが出ていかれた後、未だぼんやりとした頭で着替えを始めるA。幸いにもボタンの掛け違いやネクタイの緩みなどはなかったので、その辺は運がいいといえる。
なんの気概もなく扉を開けると・・・

「ふあー、皆さんおはｙグフォぇっっ！！！」

師匠の拳骨が飛んできた。容赦なしの鉄拳に一瞬意識が飛ぶA。すかさず叫んだ、

「酷い、殴りましたね！？親父にも殴られたことあるのに！！」

と。すかさず国木田の突っ込みが飛んだ、

「あるのかよ！！あるならいうんじゃない！！！」

の様に。息の合った連携プレイに社員から拍手が上がる。二人して頭を下げ、Aは国木田に連行されていった。

「まッたく、Aもよく国木田に食らいつくねェ。」

与謝野先生の半ば呆れたような声に、賢治が

「きっと国木田さんのこととっても尊敬してるんですよ！」

と笑顔でいった。

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

「ってて・・・お師匠さんの容赦なし！」

何分か前にようやく国木田の説教が終わり、命じられた荷物運びをいそいそと(しかし愚痴りながら)こなしているA。
外の倉庫へ資料を取りに行った帰りに、階段を大荷物を背負って下りる敦を発見。なにやら浮かない顔をしている辺り、どうやら出ていくところらしい・・・もう黒蜥蜴襲撃かよ。

「あ、敦さん！こんなところにいましたか！今大忙しで・・・書類運び手伝ってもらっても」

話しかけるAの横を無言で抜け、ぴたりと立ち止まる敦。

「・・・・・・敦さん？」

「・・・・・・心配いりません、これでもう探偵社は安全です。」

泣きそうな顔で振り返る敦に、思わず

「・・・・・・はあ？」

と素が出るA。敦はそのまま走りだした。

「えっちょ、敦さぁーん！？いずこへー！！？」

困惑の叫び声が辺りに響いた。

みんな違ってみんな物騒→←落ちこぼれの唄

おみくじ

おみくじ結果は「末凶」でした！

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す