お付き合いを前提に結婚してください！！！

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「……っ、はぁ、はぁ…ほんと、きょーさんは意地が悪いんだから…」

「コンちゃん先輩、大丈夫ですか？一応、私も人間なんで体力使ったと思うんですが。」

「うーん、まあ、……」

「そこは嘘でも「羽のように軽かったよ」って答えるところですよ」


走り終わった後、そのまま出たちょっと隅の方で休憩する。主に先輩が。走っている最中に包帯の端が舞っていたから、見えた人には仕方なく担いでるとわかって…いてほしい。もっとも、目の前で水筒の中身を一滴残らず飲み干した先輩にはそれを考える余裕すらなさそうだけど。……まあ、か。ダイエットした方がいいかも。うん。


「あ、お題なんだったんですか？『異性の後輩』とか？」

「…まあ、そんな…かんじ。うん、似たような意味だよ。」


雑談をしながら並んで歩く。緑のさらに奥に橙のブロック席があるので、ゆっくり行っても閉会には全然間に合う。…それにしても、コンちゃん先輩は意外にも運動が苦手らしい。可愛い。そして親近感。最近会わなかったのは、後輩が運動頑張ってるのに自分がやらないわけにはいかないと思って走ってたからだそうで。理由まで愛おしすぎる。それってつまり私をきっかけにしてくれたってことで。愛。


「ここだよね。1人で…歩けるか」

「歩けなぁ〜い」

「はいはい、友達待たせちゃだめよ。」

「はい……」


適当な感じで背中を押されて、1人で向かう。送ってくれた先輩に手を振って、席に座る。白湯ちゃんからはどうだったと聞かれたけど、いつもの先輩だったと答えておいた。…ちょっとくらい、私にしか見れなかった先輩がいたっていいよね。そんな風に話していると、リレーが終わる。3年生の目玉だから、見てなかったけど。…これが終わったら、もう、あとは閉会式だ。恐らく、うちは2、3番目だろうな。どっかがすごい点数叩き出してたし。

……そんなことを私が考えているうちに、先輩が小声で言ったのを聞き逃したのには、気づかなかったけど。




「…お題、『放って置けない人』…って言ったら、絶対質問攻めにされてたなあ……間違ってはないし、いっか。」

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