公安の協力者にはもれなく猫が付いてくる

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猫の声帯ってどうなっているのだろうか。


この疑問について全力で考えたことがあったのは、もう３カ月前のことだ。


あの笑い声？ を聞いて以来、たまに夢に笑っている２匹が出てくるようになった。


ある意味ホラーで少し怖い。


それはそうと、最近交番まで散歩に行くことが少なくなった。


実は、降谷さんが交番勤務から本庁の方に異動することになったのだ。


どこの部署かは知らないが、彼ならきっとエリートコースまっしぐらのはずだ。





『……八朔さ〜ん。今日も散歩行かない感じですか？』


「ニャー」


『降谷さんがいなくなっちゃったから？』


「ニャー」


『そうですか』





きっと降谷さんのことをかなり気に入っていたのだろう。


……それ以外の意図もあったのかもしれないが。





『私、これから買い物に行ってくるけど……』


「みゃ〜」


「ニャ〜」


『……はい。行ってきます』





なんだか最近２匹が冷たい気がする。


まあ、この時期は冷え込むので分からなくもない。


気温が低いと態度も比例して冷たくなる猫たち……。


猫はコタツで丸くなっている方がいいのだ。


家にコタツないけど。









――――――――――――









今日は辛いものが食べたいと思い、カレーを作ることにした。


ニンジン、玉ねぎ、ジャガイモなどをかごの中にどんどん入れていく。


ちなみに、どうでもいい情報だが、私はバー○ント派だ。





『さて、あとはルーだけ……って……！？』





私は思わず身を隠してしまった。


なぜなら、カレーのルーが置いてある横の棚のスパイスコーナーの前に降谷さんらしき人がいたからだ。





『な、なぜここに……？ えー、どうしよう。声かけるべき？ でも違ったら……』





そうだ。もし違ったらどうしよう。


人間誰しもそう考えることがあるはずだ。


つまり、こういう時は……その人が立ち去るまで待つ。


というわけで、早くどっかに行ってくれ。降谷さんらしき人。

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