【短編集】ヤン時々デレ【実況者】 (ページ24)

今日:13 hit、昨日:5 hit、合計:10,408 hit

・ページ24

・

いる。

昨日、お清めまでして捨てたはずなのに。
何故か、またいつもと同じベッドにいる。

ぴくとには、何一つ塩がついてなくて。
そして、あんなに無表情だったぴくとが……ほんの少しだけ、笑ってるように見える。
それが、怖くて仕方ない。

『帰って、こないでよ……！！』

「何それ、酷くね？w俺は元いた場所に帰ってきてるだけなんですけどーw」

聞いたこともない声に目を見開いた。
いつの間にか目の前にいた人形は人形じゃなくなっていて

人になっていた。

『……は？えっ…？だ、誰？』

「ww確かに、この姿はAに見せてことなかったよなーw

俺はぴくとだよ、Aが可愛がってくれた。」

『え、えぇ？で、でもぴくとは、人形……』

「Aの言う通り、俺は人形だったよ。
でもさーなんか知らない間に、人に変身出来るようになっちゃったんだよねw
こんなこと、本当にあるんだって俺自身びっくりしたんだけど…ww」

目の前にいるぴくと…？は呑気にゲラゲラ笑ってる。

夢でも見てるんじゃ…って思って、頬をつねってはみたけど、痛かった。
……これ、夢じゃない。

幻覚でも見えるようになったのかな？とも思って、人型のぴくと？の手に触れてみた。
人のような温もりがある……本当に実在してるの？

「手繋いでくれるんすか！！
あははwやっぱ俺の事好きじゃん！w」

『いや、ちが……
というかぴくと、本当に貴方は実在してるの……？』

「実在してなかったらこんなに手繋いだり話したりすること出来ませーんw」

なんか、思ってたよりうざいな……
何歳なんだろ…てか、身長意外と高いな…？何cmだ…

ってそんなこと気にしてる場合じゃなくて！！私は人形を捨てるはずだったんだよ！！

いや、でも…この状態で捨てたら、いろいろとまずいよね。人捨てることになるし……
何とかして、人形に戻ってもらって、もう帰ってこないでってことを言わないと…