さびしー。 ページ20
先生が学校と家に送り迎えしてくれるようになって数日が経った。
足の痛みも多少残るがほぼ無くなり、全力疾走こそ無理なものの一人での歩行は以前通りになった。
…でも、正直ちょっぴり残念だなぁ…
せっかく先生の車で先生と二人きりになれてたのに…。
そして、今日は先生が車に乗せてくれる最後の日。歩けるようになったんだからと先生にそう言われた。
シャンクス「ほら、帰るぞ」
A「はーい…」
誰もいなくなった教室から出て、先生の斜め後ろを歩きながら職員室に向かう。
もうこうすることもないんだろうなぁ…。
先生が職員室から出てきて、駐車場に向かう。
もう先生の腕に掴まることもない。
シャンクス「さ、乗れ」
A「はーい…」
シャンクス「なんだよ機嫌悪そうな声出して」
A「別に悪くないけど」
口を尖らせながら車に乗り込む。
シートベルトをしようと視線を動かすと、何故か先生は運転席に向かわずそこにいた。
A「なんですか？」
シャンクス「…あ？いや、なんでもねェ」
先生は頭を掻きながらドアを閉めて運転席に回った。
なんだろなぁと思いながらカチッとシートベルトをつけ、荷物を膝にのせ抱える。
明日から一人で登下校か…ちょっと寂しいなぁ。
先生も運転席に乗り込み、車にエンジンをかけ発進させた。
シャンクス「今日で最後って思うと寂しいか？」
イタズラっぽくヘラヘラ笑う先生。
それが図星だから困るんだよなぁ…
まあ、素直にそうだと言える程いい性格じゃないんだけどね私は。
A「別にそんなこと思ってませんよ」
シャンクス「なんだとぉ？
それはおれが寂しいじゃねェか！
こういう時はウソでも寂しいって言うんだよ寂しいって！復唱！」
A「さびしー」
シャンクス「心込もってねェじゃねえか…」
ガックリと大袈裟に落ち込んで見せる先生。
それが本心ならどんなに嬉しいことか。
シャンクス「お前なー、おれはココノエの何倍も年上なんだぞ？少しは気を使うとかよぉ」
A「それが最近先生に敬語使うのしんどくなってきたんですよね〜
辛うじて使えてるけど。」
シャンクス「んー…別におれに対しては構わねェけどよ、他の先生とか大人の人にはちゃんと使えないと」
A「違う人には使えてますよ
でも、なんつーんですかね
親しみが強くなってきたんすかね？」
シャンクス「ほー…」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 45人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
如月 - これからも頑張ってください！ (2018年9月20日 13時) (
レス) id: 699e158105 (このIDを非表示/違反報告)
ひゆり(プロフ) - 如月さん» お返事遅れてすいません！ありがとうございます！ (2018年5月15日 13時) (レス) id: 6cacd26493 (このIDを非表示/違反報告)
如月 - 面白かったです！！更新頑張ってください！ (2018年5月6日 14時) (レス) id: 699e158105 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
