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「ほらよ」

「…………?」


少女は飲みモンの注がれたコップを受け取った。

コップの中には透明のシュワシュワとした液体が入っていた。
少女はその液体の入ったコップをまるで得体の知れねぇモンのようにただただじっと見つめていた。


「……なんだよ、早く飲めよ」

「…………」


少女は若干困惑したように顔を上げて俺を見上げた。

こいつはほとんど感情なんて無さそうな感じだが、こん時だけははっきりと困ってるんだとわかった。


まるで「これを飲めっていうの?」とでも言いたげな表情だった。


「……お前サイダー嫌いだったんか?」

「…………?」


少女は首を傾げた。
そして俺とコップを交互に見て、またコップの方を凝視した。


……待てよ。
サイダーっつっても得体の知れねぇモンでも見ちまったかのようなこの反応。
……まさか、


「……お前、サイダー知らないのか?」

「…………」


少女は顔を上げ、俺と目を合わせると、おずおずと頷いた。


「……は?」


は?


「はああああぁぁっ!?」


少女は俺の声にビビったのか、ビクッと体を震わせた。
震えた衝撃で、ちょびっとだけサイダーが零れて少女の足にかかった。


「え、え!? なんで知らねぇんだよ! それ結構一般的な飲みモンだぞ! 飲んだことねぇならまだわかるけどよ、知らねぇってどういうことだよ!!」


俺は少女がサイダーを零したのなんか全然気にせずにまくし立てた。っつーか少女がサイダーを知らねぇってことが衝撃的過ぎて気づかなかった。


……マジか。
この世にこんなうまい飲みモンを知らねぇ奴が居るなんてな……。
あ、因みに俺はサイダーが飲みモンの中で1番って言っていい程好きだ。
コ●ラなんて比じゃねぇな。あんなんサイダーの足下にも及ばねぇ。

こうなったらもうこいつにサイダーの良さを語るしかねぇな。


「いいか? それは……」

「…………」


少女は俯いていた。
手に持ってるコップのサイダーが、小刻みに揺れて波打っていた。


……やっちまった……言い過ぎた。
俺は少女が震えてんだってのを理解して、一気に冷静になった。
俯いてっから表情ははっきりとはわかんねぇが、でけぇ声で大分怖がらせちまったみてぇだ。


「……悪ぃ」

「………………」


俺はそんだけしか言えなかった。

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設定キーワード:ストックホルム症候群 , シリアス , 監禁   
作品ジャンル:恋愛, オリジナル作品
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アフィアル(プロフ) - シルク^‐^さん» ありがとうございます!そう言っていただけてとても嬉しいです。これからも更新頑張ります。 (1月13日 18時) (レス) id: 0e81381c1e (このIDを非表示/違反報告)
アフィアル(プロフ) - かどけ氏さん» ありがとうございます!きっと一気飲みして噎せちゃったんでしょうね。これからも更新頑張っていきたいと思います。 (1月13日 18時) (レス) id: 0e81381c1e (このIDを非表示/違反報告)
シルク^‐^(プロフ) - こういう感じのお話めっちゃ好きです!更新頑張ってください! (1月13日 16時) (レス) id: bcf2c07990 (このIDを非表示/違反報告)
かどけ氏(プロフ) - 炭酸苦手だったのかな?面白いです!お気に入り、評価共にさせて頂きました!更新頑張って下さい! (1月13日 13時) (レス) id: bc69aa2553 (このIDを非表示/違反報告)
アフィアル(プロフ) - ポテチさん» ありがとうございます!これからも更新頑張りたいと思います。 (1月12日 20時) (レス) id: 0e81381c1e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:アフィアル | 作者ホームページ:http  
作成日時:2018年8月25日 19時

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