不確かシンドローム

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｢まさか同級生と出会っちゃうなんて思わないよね｣
｢そりゃそうだろ、....だって、こんな、｣
｢でもホテル来ちゃったね｣
｢...ひかるが行くって言うから｣


俯いて答える俺とは対照的にひかるはこちらを向いて話しかけてきていた。

変わってない、とはいえど、やっぱり大人になっている。
それもそうか、もう卒業してから5年は経っているんだから。


｢いのちゃん、高校の時彼女いたよね。あれ、フェイク？｣
｢....まぁ｣
｢もしかして高校生の時からサイトやってる？｣
｢..だったらなんだよ｣


ドクン、ドクン、とこれまでに無いぐらい心臓がうるさい。
元クラスメートに出逢ってしまったことと、
自分が同性愛者であることがバレてしまったことと、
相手も自分と同類であるということがわかってしまったことと、

...頭がパンクしそうだ。


なんでひかるはそんなに普通に話せるの。


｢いのちゃん、｣
｢ぅわっ、....な、なに、、｣

名前を呼ばれたと思ったら、手首を取られそのまま背中がベッドに沈んだ。

笑ってるところしか見たことがなかったひかるの目が、真っ直ぐと俺を見下ろしていた。


｢ごめん、...俺、すごく緊張してるんだけど、｣
｢へ、....｣
｢...興奮も、....してる｣
｢え、｣


待って。俺、ひかるとほんとにヤ んの？
大丈夫なの？

今までは知らない人達としてきたから、恥ずかしくも何ともなかった。

けど今回は違う。


ひかるだ。


"元クラスメート"だ。




｢こうやって出逢っちゃったのも、何かの縁でしょ、。
....いい？｣
｢え、ぇ、ひかる、待っ、｣


待って、
そう言い終わる前に塞がれてしまった唇。


｢ん、ふ、....ぅ、｣



想像なんて、したことなかったけど

柔らかいひかるの唇はすごく気持ちよくて



｢ひ、ひか、ん｣
｢やらか....｣



さっきまで色々考えてたくせに、一気にどうでもよくなってしまった。







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