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「…篤人くん、」
いま思い浮かぶ言葉はこれしかなくて、
ありふれた言葉だけれど、
伝えたい言葉はこれしかなくて、
「………大好きだよ。」
たくさんくれた彼の愛に、こんな言葉だけでは足りないかもしれないけれど、
それでも少しずつ返していきたい。
彼がくれた愛と、同じ分だけの愛を、
篤「……まじさ、」
暫く微動だにしなかった彼は、聞こえないくらいの声でそう呟くと、
くるりと身体を回転させ、私の頬をぺちっと叩いた。
篤「突然そういうことすんのなし。」
篤「心構えってもんがあるでしょ、人には。」
照れ臭そうに顔をしかめる彼をくすくす笑えば、"笑ってんじゃねー"と再び頬を叩く。
「じゃあ今度からは予告するね。」
「"好き"って言うよって、笑」
篤「ふっ、馬鹿にしてんでしょ、笑」
くしゃっと笑う彼の笑顔が愛しくて、
二人で過ごす日々の中、私はどんどん彼を好きになってゆく。
欲張りかもしれないけれど、
彼も同じであって欲しいと、心の中でそう願って、
「………」
だんだんと私の視界を埋めていく彼の顔。
触れそうな距離に近づいた時、どちらからともなく瞳を綴じた。
「……？」
彼の感触が落ちてこないことを不思議に思い目を開けると、"やっぱやめた"と小さく息を漏らす。
篤「間違いなくお父さんに殺される、俺。笑」
「ふっ、そうだね。笑」
私の頭をポンポンと叩くと、敷かれていた布団へと降りていく彼。
篤「残念そうな顔してるとこ悪いけど、」
篤「来年に持ち越しね。笑」
「…そんな顔してない。」
篤「ふっ、それは失礼しました。笑」
相当気疲れしていたのか、思いっきり伸びをすると、"おやすみ"の言葉を残して瞳を綴じる。
篤「…あとさ、俺も。」
「え？」
篤「だから、俺も。」
「…何のこと？」
篤「言わねーけど、とりあえず俺も。」
「？」
"おやすみ"と二度目の挨拶をして背中を向けた彼。
不機嫌そうな声で言った"俺も。"は、
ー大好きだよ。ー
彼なりの愛の言葉であることに気づいたのは、すやすやと気持ちよさそうに眠る恋人の寝息が聴こえてからのこと。
「…ふっ、」
ぐっすり眠る彼の寝顔を眺めながら、
来年も、再来年も、これからもずっと、
彼の傍にいられるようにと祈っていた。
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laiz(プロフ) - りんごさん» あんなことを言ってくれたら、両親も安心ですよね(*^^*)さが内田さんです(^^)私もこの二人の空気感が気に入っているので、書いていてたのしいんです^ ^このお話まだまだ続きますので、これからも是非見守っていて下さい！ (2013年10月23日 19時) (
レス) id: e2e17d63f3 (このIDを非表示/違反報告)
りんご(プロフ) - 両親への挨拶の所、内田さんステキすぎてまたまた泣いてしまいました(;_;)このお話しほんと大好きです！ずっとこの二人を見ていたいなって思っちゃいます(^^♪ (2013年10月21日 20時) (レス) id: 842b9c30a7 (このIDを非表示/違反報告)
laiz(プロフ) - neneさん» こちらこそ、いつも素敵なお言葉をありがとうございます(*^^*)内田さんのおかげで主人公もやっと前に進むことが出来ました(^^)この後もどんどん絆を深めていってほしいですね^ ^この後続編更新致しますので、またそちらでもよろしくお願いします！ (2013年10月21日 19時) (レス) id: e2e17d63f3 (このIDを非表示/違反報告)
laiz(プロフ) - ななさん» こんばんは！後半はキュンキュン、ニヤニヤを詰め込んでみました(^^)問題を解決した後の二人はどうなりますかね^ ^ななさんのおっしゃる通り、また新たな問題もあるのでしょうか…(^^)この後続編更新致しますので、またそちらでもお力を貸して頂けたら嬉しいです！ (2013年10月21日 19時) (レス) id: e2e17d63f3 (このIDを非表示/違反報告)
laiz(プロフ) - samiiさん» またまたコメントありがとうございます(*^^*)更新が中々スムーズじゃなく申し訳ないです(>_<)このペースからは落とさないように頑張りますね！内田さんの最近の安定ぶりは凄いですよね(^^)私もそう思うと複雑です。笑"お待たせしました！この後続編更新します！ (2013年10月21日 19時) (レス) id: e2e17d63f3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：laiz
| 作成日時：2013年9月21日 19時
