第8話 ページ10
そこから数十分後。
私たちは休憩のため、一度サッカーを中断した。
「いやー、Aがあそこまでへたとは…」
「うぅ…。だから言ったじゃん、下手だって!」
「でもあそこまでとはおもわなかったし!」
そう、私はサッカーをやってみたのだがやはり、前世同様全く運動ができなかった。
転生したのでもしかしたら、と思っていた私がバカみたいだ。
具体的にどれくらいできなかったかといえば、ボールを蹴ろうとしたらこける、ボールを蹴っても威力が弱すぎてボールがあまり飛ばない等々。
本当に酷いものだった。
「でも、たのしかった!」
それでも彼は満面の笑顔でそう言ってくれたんだ。
それで少しは救われる。
下手すぎて相手にならず、廻は楽しめなかったのではないかと不安になっていたからだ。
「そう?楽しめたなら良かった!」
私と廻はお互い見合って笑い合う。
しばらく笑い合った後____。
「さ、A!もういっかいやるよ!」
廻は私に言ってきたのだ。
マジか。
「え、?本当に言ってる??」
「うん!だめ?」
廻はコテンと自分の首をかしげる。
こんな事をされて断れるわけがない。
「うーん、わかった、いいよ。あ、でも少しだけね。もう体力無くなりそうだから。」
「わかった!!」
再び廻と私は先ほどまでサッカーをしていたところに向かう。
そして再びサッカーをし始めた。
彼とのサッカーは本当に楽しくて、運動できない私でも心の底から楽しむことができたんだ。
この時間がずっと続くとこの時の私は思ってた。
だけど、そんなことはなくて私と廻の2人だけの時間は唐突に終わりを告げたんだ________。
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作者名:そっち | 作成日時:2023年11月30日 14時