第6話 ページ8
その日から私はできる限り行ける日は公園に行っていた。
それは、今日も例外ではなく。
休日の今日はいつもより少しだけ長い時間彼と遊ぶことができる。それを楽しみにして、私は急いで公園に向かう。
私が公園に向かうともうすでに彼はついていて。
「A!」
と、私に気づいた彼は走って私のところに来てくれる。
「廻!おはよう!」
私たちはしばらく一緒に遊んでいることによって名前の呼び方が色々変化した。私は蜂楽くんから、廻呼びに。彼はAちゃんからA呼びに。
そう、私たちはそれほど親密の中になっているのだ。
「廻、今日は何して遊ぶ?」
私がそう尋ねると彼は悩むような素振りを見せる。
「うーん。って、ちがう!!おれAに言いたいことあったんだ!!」
「言いたいこと……?」
急に言われたその言葉に私は驚いてしまう。私の中で廻はすごい素直な性格だ。だから、なんでもすぐに言ってしまう。
そんな彼が改めて私に言いたいこととはなんだろうか。
「うん!じつはね…」
彼は一度そこで言葉を切った。
話すかどうか迷っているのだろうか。みるみる顔が不安そうな顔に変わっていく。
「どうしたの、廻?」
私が問いかけると少しだけ不安そうな顔をしている彼。
「Aは、なにがあってもおれのこときらいにならない、よね…?」
と、不安そうな声色で聞いてくる。
最初の勢いはどうしたんだ。
言いたいことは私が聞いたら、私が彼のことを嫌いになるようなことなんだろうか。
私のお菓子食べたとか。
私が廻を嫌いになることなんて、この先の人生でもおそらくない。
「大丈夫だよ、嫌いになんかならないよ。私廻のこと大好きだもん!」
私がそういうと彼はほっとしたような顔をする。
そんなに私に嫌われるのが嫌だったのだろうか。
「話の続き、聞いてもいい?」
私は彼にもう一度話してくれるかどうか尋ねると、彼は縦に首を振ってくれた。そして再び話し始めたんだ。
「うん、実はおれの中に…」
「かいぶつがいるんだ。」
という彼の秘密を。
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作者名:そっち | 作成日時:2023年11月30日 14時