【ブルーロック】悪女だった私は今＿＿。 (ページ24)

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第22話ページ24

「おー凪！だいぶ探したんだぞー。」
「玲王が逸れたんじゃん。」
「俺のせいかよ。」
玲王くんはクスクスと笑いながら凪さんに背を向けて屈む。
それを見た凪さんは、すぐに玲王くんの背中に乗る。そして、それを確認した玲王くんは立ち上がる。その流れはとてもスムーズで、いつもやっているんだなと感じる。
「じゃあ、A俺ら行くな！」
「うん、じゃあね。」
私は2人に手を振り、別れる。
そして急いで部屋に戻る。
275人もの人を覚えなきゃいけないからだ。
私はそこそこの記憶力しか持ってない。だからこそ、一分一秒惜しいのだ。覚えきれなかったら、絵心さんに何を言われるか分からず、それが怖い。あの人多分怒るとマジ何するか分からない。

部屋に着くなり、パジャマに着替えたり歯を磨いたりして寝る準備を整える。
そして、机の上に置いてあった分厚めの資料を手に取り、ベッドにダイブする。ベッドの上でゴロゴロリラックスしながら覚えるのが一番覚えやすいと思う。
なんてことを考えながら、私は資料に目を通す。
その資料には本人の名前、写真に加え、高校やどんなプレーを得意としているか、その人物の生い立ちなどが書いてあった。気になる人から覚えていこうと、ペラペラ次々に資料をめくっていく。すると、先ほどまで一緒にいた2人の名前もあった。私は気になって見てみることにした。
まずは、玲王くんから。
玲王のところには、白宝高校出身で、最近サッカーを始めたと書いてあった。そして、“御影コーポレーションの御曹司”
とあった。

「御影コーポレーションってなんだっけ…？」

そんな感じの会社あったような気もするが、いまいち思い出せない。
今度、会った時に聞いてみよ。

次に凪さん。
凪さんも同じく、白宝高校出身で最近サッカーを始めたばかりのようだった。

そして、凪さんと玲王くん2人には共通して同じことが書いてあった。

“白宝高校に突如として現れた2人は、次々と強敵を倒していった。彼らは今のところ、無敗。そう、負け知らず。”

と。

「うわ、すごいな…。サッカー始めたばかりなのに強敵に負けたことないんだ。」

思わず声がこぼれてしまう。
青い監獄(ブルーロック)。ここには私が思っている以上にすごい才能を持った選手が集まっているのかもしれない。少しばかり、その事実に胸が躍る。私はサッカーのことをあまり知らないけれど、案外私はここに来れて良かったのかもしれない＿＿＿＿＿＿。