第17話 ページ19
「廻!?」
「にゃははっ!せいかーい♪」
そう、私に後ろから抱きついていたのは幼き頃によく遊んでいた男の子____蜂楽廻だったのだ。
「え!?Aちゃん、しりあいなの!?」
「うん、小さい頃によく遊んでて。」
姫花ちゃんは私がそう言うと、ただでさえ大きい目をさらに大きくさせて驚いていた。
「な!?お前、女の子の幼馴染いたのかよ!!ずりぃ!!」
と、今度は声が上がる。
声のする方を向くと、坊主の男の子が足が痛いのを我慢しながら言っていた。
「幼馴染ってほどじゃないよ、私が引っ越しちゃったから。」
私は誤解を解くかのように説明をする。
姫花ちゃんは、男の子の方へ近づき、足の手当てをする準備をし始める。
それを理解した男の子も足を姫花ちゃんの方へ出す。
そしてすぐ、
「俺、五十嵐栗夢っていいます!!女の子に手当てしてもらえるなんて、
なんて言う。
姫花ちゃんは、それを笑って聞き流す。
その様子を見たのか今度は別の男の子が、
「俺、今村遊大!!連絡先、交換してもいい!?」
と言う。
もちろん、その発言の先は姫花ちゃんだ。
姫花ちゃんはふふっと控えめに笑いながら、
「スマホないから交換できないでしょ?世界一のストライカーになったら交換ね。」
と答える。
ヒロインが笑ったら恥ずかしがらない人なんてほとんどいない。それを表すように、五十嵐くんと今村くんは、頬を赤らめていた。
「えっと…他に怪我した人いるかな?」
姫花ちゃんは不安そうに辺りを見回す。
私もそれに釣られるように辺りを見回す。
すると視界の端に1人、お腹を優しくさすってる人が見えた。
おそらく無意識。
「姫花ちゃん、あの人。お腹痛めてるかも。」
私は指を指しながら姫花ちゃんに伝える。
姫花ちゃんは私の指さす方向を見るとすぐにその男の子の方へ近づいていく。
「君っ!!お腹怪我してるんじゃない!?」
急にヒロインが、姫花ちゃんが近づいてきて驚いたのか、その人は少したじろいでいる。
姫花ちゃんはそれがわからないと言った様子で、ちょっとお腹見るね、なんていいながら彼に触れようとする。
「や…!!大丈夫です…!!ボール当たっただけなんで…!!」
と、彼は顔を赤らめながら伝える。
姫花ちゃんは少し心配したような顔をして、
「本当?何かあったら言ってね…?」
と、伝える。
彼はホッとしたような顔をして頷く。
姫花ちゃんはそれを確認するとこっちに戻ってきた。
126人がお気に入り
「ブルーロック」関連の作品
この作品が参加のイベント ( イベント作成 )
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:そっち | 作成日時:2023年11月30日 14時