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第13話 ページ15

「姫花さんね!絵心さんと区別をつけるために下の名前で呼びたいんだけどいい…?」
と、帝襟さんは不安そうに尋ねる。
彼女はそんな不安を取り除くように、満面の笑みで、
「はいっ!!姫花でも姫花ちゃんでも好きに呼んでください!Aちゃんも好きなように呼んでね!」
と言ってくれる。
流れるような私の下の名前呼び。
これも恐らくヒロインの力。
人とすぐ仲良くできる力。
私にはなかった、私とは正反対な力。
それがずっと羨ましかった。
「Aちゃん…?もしかして名前呼び嫌だった…?」
私は自分が思っている以上に考え込んでいたらしい。
「あ、ううん。全然嫌じゃないよ、よろしくね姫花ちゃん。」
私が考えていたことがバレませんように。
そう願いながら私は答える。

「水無瀬さん、私も下の名前で呼んでもいいかな…?私のことも下の名前で呼んでくれていいから!!」
特に嫌がる理由とかもないので、首を縦に振る。
すると、アンリさんはやった、と嬉しそうにする。
しばらく3人で雑談をしながら歩いていくと、アンリさんが二つの扉の前で立ち止まる。
「ここが君たちの部屋!荷物は中に入れてあるから、各自荷解きしてね!」
アンリさんはどちらがどちらの部屋かを教えながらそう伝えてくれる。
私と姫花ちゃんは自分の部屋に入ろうと扉を開ける。
私たちの部屋のドアは自動ドアらしく、手をかざすだけで開いてくれる。
防犯面もしっかりしており、キーカードまで付いている。
それぞれが中に入ろうとした瞬間、

「あ!」

と、アンリさんが声を上げる。
その声に続くように、アンリさんはやることがあったとどこかに行ってしまう。
私と姫花ちゃんはお互いの目を見た後、改めて部屋の中に入った。

私が部屋に入り荷解きを始めてからしばらくが経った頃。
私の部屋の戸がノックされる。
ノックしたのは姫花ちゃんで、荷解きが終わったから良ければ話したいらしい。私自身、荷解きは終了していたので姫花ちゃんを部屋にあげた。
「わぁ〜!素敵な部屋!!」
姫花ちゃんは部屋に入るなり、そう言って褒めてくれる。
「ありがとう、でも内装そんなに変わらないんじゃない?」
「そうだけどね、家具とか統一されててめっちゃ素敵なの!」
姫花ちゃんはとにかく私の部屋を褒めてくれた。そしていつのまにかそれは雑談へと変わっていて。
気がつけば、時間はもう夜遅くなっていた。
姫花ちゃんは部屋に戻り、私は1人眠りについた。
明日からの新生活に胸を膨らませて___。

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設定タグ:ブルーロック , 転生 , 愛され   
作品ジャンル:アニメ
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作者名:そっち | 作成日時:2023年11月30日 14時

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