第12話 ページ14
「叔父さんがごめんなさい!!」
後ろにいる少女は、再び頭を下げる。
「姫花、うるさいよ。さて、水無瀬A。俺は絵心甚八。このプロジェクトを達成させるためにここに呼ばれた。」
絵心、と名乗った男性は彼女の注意をあしらい話を進めてく。
「君には、手紙で送ったようにここでスポーツトレーナーとして働いてもらう。詳細は君も知っているだろうから、他に気になるところがあったら、彼女に聞いてね。」
と言って、絵心さんはくるりと椅子の向きを変えてしまう。
そして再び、カップ焼きそばを食べ始める。
いいのか、そんなに適当で。
確かに、私はここで私が何をすべきなのかを知っている。母がここに電話し、聞いたのだ。と言ってもざっくりだったけれど。だから私は先ほどの移動中、帝襟さんからプロジェクトの内容を聞いたのだ。
「水無瀬さんごめんね。絵心さんあんなに適当で。わからないところがあったら私になんでも聞いてね!」
帝襟さんは笑顔で私にそう言ってくれる。
「ありがとうございます。気になるところが出てきたら聞かせてもらいますね。」
「さ、ここにいてもあれだから部屋にでも案内しよっかな!」
帝襟さんは、手をパチンと叩いてそう伝える。
そして、奥にいた女の子もこちらに呼び3人で移動をする。
移動し始めてしばらくが経った頃。
「あ、あの!」
と、ヒロインと思わしき少女が話しかける。
「自己紹介、しませんか!?」
そう勢いよく言った彼女の顔は少し赤くなっていて。
恥ずかしがり屋なのだろうか。
そんな一面さえも、私に彼女がヒロインだと言っているようで。
「そうだね!私は帝襟アンリ!水無瀬さんには言ったけど、このプロジェクトの責任者です!」
帝襟さんは、自己紹介をする事に賛同して自己紹介を行う。
それに続くように私も、行う。
「水無瀬Aです。よろしくお願いします。」
「アンリさんに、Aちゃんかぁ〜!2人ともすごい可愛い名前!!」
ヒロインと思わしき少女は、そう言って笑う。
その笑顔はまるで周りに花が咲いたように可愛くて。そして周りが和むような笑顔だった。
「ふふ、ありがとう。あなた確かもう1人のトレーナーの子だったよね…?」
帝襟さんは控えめに笑いながら彼女に聞く。
彼女の顔は少しばかり赤くなっていて、褒められて嬉しそうだった。
帝襟さんの言葉を聞いた彼女は答える。
「はい!絵心姫花っていいます!!」
と、これまた可愛らしい笑顔を見せながら。
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作者名:そっち | 作成日時:2023年11月30日 14時