組みひも2 ページ22
『いいの?こんなに綺麗に作られてるのに。』
「い、いいんだ!むしろ、Aに渡すために作ったようなもので…。」
後半の方はボソボソと言ってて聞こえなかったが、炭治郎の気持ちを無下にするわけにはいかないと思いそっと一つの組みひもに手を伸ばす。
『じゃあさ、炭治郎が私に願掛けしながら結んでよ。』
「へぇぁ⁉い、いいのかっ、俺が結んでも⁉」
『うん、その代わり、もう一つの組紐は私が作ったわけじゃないけど結ばせて?』
「あ、あぁっ!」
そっと左腕を出すと炭治郎はたどたどしい手つきで結んだため、歪な結び目になってしまった。
「あぁっすまない!結び直す!」
『ううん、これがいい。炭治郎が願いを込めて結ってくれたから、歪でもこれがいい。』
「っ・・・。」
結び目ひそっと撫でていると炭治郎はスッと腕をAの前に差し出してきた。
「お、お願いしますっ!」
『うん!』
同じ色の組紐を結びながら私はそっと願いを込める。
“炭治郎が幸せになりますように。”と。
『うん、綺麗にできた!』
「あ、ありがとうっ。」
『こちらこそ、素敵な組紐をありがとう。』
「っお、俺!頑張るから!Aを護れるようにもっと強くなる!」
ぐっと炭治郎はAの手を握るとそのまま自分に引き寄せた。
「だから俺を見ててくれないか!君を護にふさわしい男になれるか!」
『・・・ぷ、あはははっ!』
「A…?」
不安げな声が炭治郎の口から溢れて掴む手に汗が滲み出てるのがわかった。
Aは掴まれていない手を掴んでいる手の上に乗せて照れたように炭治郎に目を向ける。
『私で良ければ見守らせて。』
「お、俺っ頑張るから!宇随さんにも認めてもらえるように!」
『あ、うん。そうだね。』
頑張れ炭治郎、きっとその道のりは過酷だと思うけど!
何て言えず、退室する炭治郎を見送った。
(内容一部変更しました。)
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ぴーたん(プロフ) - 夏蜜柑さん» 無一郎君もまだまだ活躍するので温かい目で見守って頂いただけると嬉しいです(〃ω〃) (2020年2月25日 22時) (レス) id: 3f898f19d6 (このIDを非表示/違反報告)
夏蜜柑 - 推しが夢主に惚れたら(//∇//) (2020年2月25日 21時) (レス) id: 1f2db930a1 (このIDを非表示/違反報告)
ぴーたん(プロフ) - 夏蜜柑さん» 読んでいただきありがとうございますっ今回は本当、今までしてこなかった恋愛パートをド派手にぶっ込んでみました笑笑本当宇髄さんの胃にいくつ穴が開くのやら…今後の男性陣が末恐ろしいです笑 (2020年2月24日 18時) (レス) id: 3f898f19d6 (このIDを非表示/違反報告)
夏蜜柑 - 煉獄さん、炭治郎…。夢主めっちゃモテてスゴイです!派手派手ですねww。そのまま伊黒さんと無一郎くんも夢主に惚れるのかな〜。続き楽しみです (2020年2月24日 17時) (レス) id: 1f2db930a1 (このIDを非表示/違反報告)
ぴーたん(プロフ) - 夏蜜柑さん» この世界の宇髄さんはもう子供離れする事が最大の課題ですね笑リクエストありがとうございます!私もそろそろ無一郎君や風柱との絡みも考えていたところです!ご期待に添えるような内容になれるかはわかりませんが、今後ともよろしくお願いします! (2020年2月23日 17時) (レス) id: 3f898f19d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぴーたん | 作成日時:2020年2月12日 10時