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神隠し偏:15 ページ16

「これで上弦の鬼を倒したのは信じ難いな。」
「なっなっ!」

声の正体が明るみに出ると、そこには冨岡義勇が立っていた。

「テメェ…半々羽織、遅ぇじゃねぇか…。」
「鬼でもない奴に捕まったお前が言えた事か?」
「るせぇ!」

伊之助は転がる被り物をそのままに起き上がると、口元の血を乱暴に拭った。

冨岡は鬼の後ろで頭を抱えながら震えてるAを見て一瞬驚く。

「A…なのか?」

己達が知っているAは常に明るく、優しいような少女で、宇髄と言い合っている様な威勢いい彼女の面影はどこにもなかった。

「A?」
『冨岡…さんっ?』

苦しみながらも必死に思い出そうとするAに冨岡はどうゆう事だと伊之助を睨むも、伊之助は怒られていると勘違いしているのか、顔を背けた。

「Aを渡してたまるか!」
「っ!」

鬼は直ぐ様腕を再生すると血鬼術で冨岡の影を捉えようとするが、それを察した冨岡は直ぐ様腕を両断する。
しかしそれを待っていたとばかりに鬼は笑みを浮かべると、目を淡く光らせる。
だが冨岡は瞬時に目を瞑り、鬼の目を斬りつけた。


「ガァァアァっ!」
「やはり首を外したか…。」
「お前気付いてたのか!?」
「…剣士なら常に状況を判断しろ。」

冨岡の言葉に伊之助ら鼻息を荒くする。

「るせぇわ!お前よかA見つけるのは俺が先だった!」
「…鬼に倒されかけてどうする。」
「るせぇ!文句言うなら鬼の首を斬ってからにしろよな!」
「…。」

ムッとした冨岡は珍しくムキになったのか、伊之助の足元を足払いして転ばせると小さな笑みを浮かべた。

「被り物が重すぎて反応出来なかったか?」
「にゃろっ!」

最早誰も2人を止める者がいない為、己達の煽り合いにより間に火花が散る。

「ならどっちが鬼を仕留めるか勝負だ!」
「…次は外さない。」

伊之助が走り出すと、それに続いて冨岡も走り出す。

「おのれ鬼殺隊めっ俺からAを一度ならず二度までも奪おうと言うのかっ!許さん!許さん!許さん!」

片目が再生した瞬間鬼はAを抱えて距離を取ったかと思うと白い腕に歯を立てたのだ。

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ぴーたん(プロフ) - 夏蜜柑さん» 無一郎君もまだまだ活躍するので温かい目で見守って頂いただけると嬉しいです(〃ω〃) (2020年2月25日 22時) (レス) id: 3f898f19d6 (このIDを非表示/違反報告)
夏蜜柑 - 推しが夢主に惚れたら(//∇//) (2020年2月25日 21時) (レス) id: 1f2db930a1 (このIDを非表示/違反報告)
ぴーたん(プロフ) - 夏蜜柑さん» 読んでいただきありがとうございますっ今回は本当、今までしてこなかった恋愛パートをド派手にぶっ込んでみました笑笑本当宇髄さんの胃にいくつ穴が開くのやら…今後の男性陣が末恐ろしいです笑 (2020年2月24日 18時) (レス) id: 3f898f19d6 (このIDを非表示/違反報告)
夏蜜柑 - 煉獄さん、炭治郎…。夢主めっちゃモテてスゴイです!派手派手ですねww。そのまま伊黒さんと無一郎くんも夢主に惚れるのかな〜。続き楽しみです (2020年2月24日 17時) (レス) id: 1f2db930a1 (このIDを非表示/違反報告)
ぴーたん(プロフ) - 夏蜜柑さん» この世界の宇髄さんはもう子供離れする事が最大の課題ですね笑リクエストありがとうございます!私もそろそろ無一郎君や風柱との絡みも考えていたところです!ご期待に添えるような内容になれるかはわかりませんが、今後ともよろしくお願いします! (2020年2月23日 17時) (レス) id: 3f898f19d6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぴーたん | 作成日時:2020年2月12日 10時

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