神隠し偏：10 ページ11
「でもみんな、その事を泣いて喜んだんですっ
土地神様がお気にめしてくれた！この年は安泰だって…。」
「でも私達は虚無でいっぱいでした…命懸けで産んだ子供なのに、分娩後直ぐに抱かせてもらえず、しかも土地神様の“神隠しにあった”なんて…。」
「その上、土地神様からお告げが下りたのです…この村から出る事即ち災なり、これからも村の為子作りを励むべしと…喜べるわけがなかったっ！ 神隠しがあった事は確かに村から見たら縁起のいい事なのかも知れないっ！ でもっ私達からしたら子を奪われた事を祝われるなんて…そんな酷いことっ」
ぐっと拳から血が滲むほど掴んでいた男の手を冨岡はそっと制し、首を振った。
「話はわかった…結論から言えばそれは恐らく、“鬼”の仕業だ。」
「鬼って…昔話の、ですか？」
「…鬼は実在する、主食は俺達人間だ。」
その言葉に2人は口元を押さえた。
「あくまで予想だが、この村の人達は既に鬼の術中にかけられているとみた。お前達夫妻は幸いな事に、ここに来て日が浅いから術中にかけられていないようだな。」
「そ、んな…。」
「じゃあ何で私達の子供はっ！」
「…鬼が無差別に人を食わない理由はただ一つ、効率化を優先したからだ。そして、お前達の子供は鬼が最も好む“稀血”を持って産まれた。」
聞き慣れない言葉に夫婦は首を傾ける。
「稀血については知らなくてもいい。他の子供が戻ったのは、他の子が偶然にも“稀血”では無かったと言う事だ。この村の子供が神隠しにあった理由はそれしか考えられない。」
「あ…え…。」
力無く崩れたのは奥方の方だった。
「そんな…じゃあ私が今まで口にしていた作物は全て、“稀血”だった子供の犠牲で出来たものなの…？受け入れられたのも…立派な家を与えられたのも…全部全部…“稀血”の子を産むためっ」
「…何も知らずにいれば幸せだったかもな。」
「やっ…やぁぁぁあっ‼」
「環っ！」
真実を知り、癇癪を起こして泣き喚く嫁を夫である男は必死に抱きしめる。
「アンタうちの嫁をどうしたいんだ！もう心と体はボロボロだって言うのに！これ以上苦しまないでくれっ！」
「真実を受け入れろ…その真実の為に俺達鬼殺隊がいる。」
冨岡はすっと環の額に指で叩くと、直ぐに眠りについてしまった。
「妻に、何をしたんですかっ！」
「少し衝撃を与えて眠らせただけだ、命に別状はない。」
「そう…ですか。」
環をそっと床に寝かせると冨岡は話の続きを口にした。
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ぴーたん(プロフ) - 夏蜜柑さん» 無一郎君もまだまだ活躍するので温かい目で見守って頂いただけると嬉しいです(〃ω〃) (2020年2月25日 22時) (
レス) id: 3f898f19d6 (このIDを非表示/違反報告)
夏蜜柑 - 推しが夢主に惚れたら(//∇//) (2020年2月25日 21時) (レス) id: 1f2db930a1 (このIDを非表示/違反報告)
ぴーたん(プロフ) - 夏蜜柑さん» 読んでいただきありがとうございますっ今回は本当、今までしてこなかった恋愛パートをド派手にぶっ込んでみました笑笑本当宇髄さんの胃にいくつ穴が開くのやら…今後の男性陣が末恐ろしいです笑 (2020年2月24日 18時) (レス) id: 3f898f19d6 (このIDを非表示/違反報告)
夏蜜柑 - 煉獄さん、炭治郎…。夢主めっちゃモテてスゴイです！派手派手ですねww。そのまま伊黒さんと無一郎くんも夢主に惚れるのかな〜。続き楽しみです (2020年2月24日 17時) (レス) id: 1f2db930a1 (このIDを非表示/違反報告)
ぴーたん(プロフ) - 夏蜜柑さん» この世界の宇髄さんはもう子供離れする事が最大の課題ですね笑リクエストありがとうございます！私もそろそろ無一郎君や風柱との絡みも考えていたところです！ご期待に添えるような内容になれるかはわかりませんが、今後ともよろしくお願いします！ (2020年2月23日 17時) (レス) id: 3f898f19d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぴーたん | 作成日時：2020年2月12日 10時
