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「…ふぅ。」
「胡蝶っAの容体はっ!?」

静かに襖を閉める胡蝶に、血の気が引いた杏寿郎達が詰め寄る。

「奥様の容体は問題ありませんでした、ただ少し…御懐妊もあってなのか、心身的な負担があったのでしょう。」
「そうか…ん?今、なんと?」
「心身的な負担、ですが?」

ピシッと固まる杏寿郎に胡蝶は首を傾げる。

「いや、その少し前だ。」
「御懐妊が何か?」
「懐妊!?」

蝶屋敷中に響き渡る大きな音に流石の胡蝶の耳もキーンッとハウリングしてしまったようだ。

「っえぇ、てっきりご存知なものだと思っていたのですが…その様子からして本当に今知ったのですね。」
「…ここ最近忙しいかったとはいえど、夫でありながら妻の体調を気にしてやれなかったとは、不甲斐なしっ。」
「そう落ち込まなくとも、脈を測った時に兆候があったのでお伝えしたまで。おそらく本人も自覚していないと思いますよ?」

落ち込む杏寿郎に気を遣ってか、胡蝶は安心させる様に笑みを向けた。

「煉獄さんは誰が見ても、夫の鏡であり、世の奥様が羨む程の愛妻家です。
医者ではない貴方が多少の体調の変化に気付けないなんて、誤差の範囲ですからそう気を落とす必要はありませんよ。」
「胡蝶…っ!」
「煉獄さんの任務がひと段落したら、ちゃんと産婦人科の担当された先生に診てもらうのが吉でしょう。
私は怪我や風は治せても、そう言ったものには疎いので。」
「あぁ!今日は非番なのに呼び寄せてすまなかったな!今度息子達も連れて蝶屋敷へ改めてお礼に伺わせてもらう!」
「はい、お待ちしてます。」

胡蝶は一礼をすると、そのまま静かに煉獄邸を後にしたのだった。

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さねみん推し(だが渋い槇寿郎も好き) - 続き楽しみに待ってましたよー!(*^_^*) (2021年4月23日 17時) (レス) id: c50ca7ded5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぴーたん | 作成日時:2021年4月16日 14時

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