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『………今日は？』
「もうAさんクランクアップです。わかってんで、お前もちゃんと約束したら約束した日の前日にめんどくさくなるタイプやろ？笑」
『…ああ、そうや。ようわかっとるな。』
「ったりまえやろ。」
『しゃーない、車出したるわ。』
「んえ、！！いいんすか〜〜、！！！！」
そこからはトントン拍子もいいところ、気付けばふたりでレンタカーに乗り込んでいた。
『てか明日は？時間大丈夫なん。』
「昼から！なんか朝イチロケ入ってたけどバラシなったし。阪本は？」
『昼前にラジオの収録。休みたい。』
「やめて、うなげろ毎回楽しみにしてんねんから。」
『はぁ？お前マジで言ってる？』
「なんでここで嘘つくねん、なんや聞いとったら悪いんか。」
『いや、やって結構お前の話とかしてるし、…』
阪本はいたって真面目に運転しているので会話していても目は合わないが何故か最後のその一言で目が逸らされたような、そんな感覚に陥った。
いや、私の話してくれてるなら尚更聞くねんけどどゆこと？
『休憩したい。コンビニ寄っていい？』
「どうぞ〜アイス食べたいな〜。」
暫くの間運転してくれていた阪本も披露が溜まってきたようなのでコンビニへ入った。
「なな、激エモの買いもんしていい？」
『意味わからんこと言うなボケ。』
「パピコ分けよーや。」
『………………。』
眉間にお得意の皺を寄せていた阪本だったが気付けばパピコをレジに持って行って奢ってくれていた。彼には謎の乗り気が発動されることがたまにある。花火もパピコもそうだ。今日はそういう日なんかな。
パキッ。
『………ん、』
「あ、ありがと。」
阪本がそれもまた気付けばふたつにして開けておいてくれたパピコを渡してくれた。買ってそんなに経ってないはずやのにもう溶け始めている。夏すぎやろ。
「あ、音楽かけていい？気晴らし！」
『……何かけんの、』
「そんなんひとつしかないやろ。」
♫ 笑顔咲ク 君とつながってたい………
『は、お前……中谷？』
「いやネタ作ってんのお前やろがい。」
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作者名：かどき | 作成日時：2024年1月22日 18時
