好き、やねん。 (ページ43)

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散らして、恋色花火。M.skmt ページ43

33期×同期(前回続き、苗字設定推奨)

世界観もクソもありませんが阪本さんは運転できるという設定でお願いします…🙇🏻

「あぁっ……ぢぃ〜〜〜〜」

今日の出番は全て終わり、晴れて衣装から私服へと着替え完了。
髪の毛を上げてひとつにまとめ、吹き出た汗を拭き取って楽屋のソファーに体を預けた。

谷「お疲れ〜。ほなそろそろ行くわ。」
「ん？ああ、そういやなんか言ってたな。なんやっけ？花火？」
谷「そう、今日夏休みで姪っ子が大阪遊びに来てんねん。やから一緒に花火しよ〜って誘われてん！！俺の小さい彼女やでほんま〜。」

そう言いながら何処か気色悪さを含んだ笑顔を浮かべて姪っ子ちゃんの写真を見せてきた相方。

「ほ〜〜そりゃどーぞ楽しんでください。」
谷「あ、あと明日の変更も連絡も特に無いって。じゃ、行ってきま〜す！」
「あーい了解。行ってら〜。」

相方を見送って再度ソファーに座り直し携帯をいじる。
何故かわからないけど、私の手は気付けば勝手に"花火"と検索していた。

『お前……花火好きなん？』
「うぉっ、びっくりした〜。居るんやったら先言うといてくれな。」

いつの間にか着替えを終えて楽屋に戻って来ていた同期の阪本に声をかけられ驚く。

『そんなもん無理じゃ。お前花火とか好きなタイプの人間やったっけ？』
「いや、別に特別好きなわけちゃうけど。たまにはええかな思って。
でもまあ、そんなタイミング良く今日やってる花火大会なんてあるわけないよなぁ〜。」

はあ、とため息を吐いて携帯の電源を落とす。
目の前に居る同期は言葉を発するわけでも何か行動を起こすわけでもなく突っ立っている。
なんか用？という目線を配るとわざとらしく咳払いをした彼は

『…………やる、？』

と、一言。

え、？？阪本と花火、………？？？

いや、＂阪本と、花火＂に疑問を抱いている訳や無くて、＂阪本＂と＂花火＂というものがあまりにもかけ離れている気がしてならない。

『いや、その、やから見に行けるもんがなんも無いんやったらやったらええんちゃうって思っただけで、…そ、そんな「は？」みたいな顔せんといてくれ、。見たいだけでやりたい訳ちゃうんやったら───

「やりたい！！！！」

………え、』

「見たいけどやりたい！！なんならその方がええやん、いっぱい人も居らんし！！」