好き、やねん。 (ページ22)

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……なんで、あかんの、？確かに恋人では無くなるかもしれんけど別にええやん、。

…………あ、もしかしてA……、

『俺が、別れよって言ったと思ってる、？』

「……………へ、？」

Aが間抜けな声を出しながら真っ赤にした目で此方を見上げてくる。

『ちゃうで、A。あんな、俺は────。』

Aと、結婚、したいねん。

Aside

『Aと、結婚、したいねん。』

そう言いながら目の前の彼はポケットから小さな箱を取り出して蓋を開けた。

そこには、派手すぎないけど煌びやかで私が人生で見てきた中で一番輝いてる指輪が入っていた。

「こう、へ、、……」

『ごめん、A。勘違いさせたな。ちゃうねん、もうこの恋人って関係をやめたくて…。』

その言葉を聞いた途端、また目から涙が溢れ出して止まらなくなる。

『まだ、答え聞けてへん。
もし、良いんやったら…………指、出して。』

「もち、ろんっ……！！」

そんなのYESしか有り得ない私は薬指を差し出す。するとそれはそれはぴったりと私の指にハマり、電気に反射してきらきらと光った。

ガバッ。

「………わぁっ、！！」

『A、すき。』

そのまま思わず指輪に見惚れているとまた視界が真っ暗になって体が包まれる。
さっきは、立ち尽くしちゃったけど今は、そんなことない。

私は、私よりも何回りも大きい背中に手を回し、だいすきな彼を抱き返した。

「私は、皓平のこと、だいすき。」