好き、やねん。 (ページ13)

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正直、わからん。
自分でもよくわからん。あの子の何が好きなんか。
俺はあの子の名前も通ってる学校も知らん。勿論性格だって知らん。
やけど、、なんか、守りたいんや。
なんか、＂俺が守ってあげな＂ってすごい思わされる子なんや。男が好きな女の子を守りたくなるって気持ち、初めてわかった気がした。

ー翌朝ー

盛「あ、リリー！！話しかけた？連絡先は？」

朝、教室に入るや否や大声が耳に入る。

『ああ、もう。その話題出さんでくれ。』
盛「え、？なんでなんで？」
『……あの子………彼氏、おったんや。』

昨日、あれからモリシに毎朝電車で会う女の子の話をした。
出会って初めて話した日のことも、毎朝会釈しかしないことも。
それには当然驚かれた。そりゃそうだ。
一回しか話したことない、会釈しかしない女の子を好きになるなんて自分も変わったもんだ。
だけど、俺は昨日気づいた。
他の女の子の話題を出されて初めて。俺は、あの子以外興味が無いんだと。
だから、昨日モリシに言われて俺は決意した。
まずは話しかける、そして仲良くなれたら連絡先を聞くと。
モリシのその提案に俺は乗り気だった。とても。
それを表すかのように今、自分の髪の毛は珍しく丁寧にセットされている。
ああ、早よ起きて兄のヘアアイロン借りた意味なんて一切無かったんや。

盛「……それほんま？」
『こんな悲しい嘘つくわけないやろ。…今日、いつもの電車乗って、いつもの席座っとったら……あの子、男連れて乗ってきたわ。』
盛「…そ、そんなんまだわからへんやん！ただの友達かもしれへんから…『絶対ちゃう！！ただの友達なんかやとしたらっ……いくらノリでも頭撫でたりなんかせんやろ、…』

ほんま、タイミング悪すぎやろ。
同じ高校の制服着て、ふたり揃って乗ってきたと思ったら隣ぴったりくっついて座って。
見てられんくて、思わず車両を変えてしまった。
席立ち上がって離れた時、あの子が少し驚いたような、ほんの少し悲しいような表情してたように見えたけど絶対気のせいやし。
見てないから知らんけどどうせふたりで仲良く降りて学校行ったんやろ。

『もう、俺………明日からあの時間の電車乗らんわ。1本早める。』
盛「………。……うん。そう、やな。」

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話の結末まで一気にあげられなくて申し訳ないです…！！🙇🏻
少しだけ長くなりそうですが短・中編集と記載したのでお許しいただけると…🙏🏻