幸せって、 (ページ8)

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私達はなんの問題もなく高校卒業を迎えた
喧嘩もするはするけど、幼馴染みだしそんなの小さい頃からしてるから別れるなんてことにもならず
健ちゃんは高校からハマり出したっていうダンスの専門学校に、私はそこそこな大学へ進学した

付き合い始めてかれこれ6年

「夢に近づいたんや！！東京行くねん、是非来ませんか言われて、」

キラキラな笑顔で彼が報告してくれた

『おめでとう！！！！！！！健ちゃんさすがやね頑張ってな、』

笑顔で返したけど内心不安だらけ
東京行くってことはしばらく、もしかしたらずっと会えんってことだよね……？

でもダンサーになることが健ちゃんの夢
応援してあげな、私が
もし有名にでもなったりしたら彼女なんか存在は邪魔なのかもしれない
健ちゃんだからそんなことなないかもしれんけど

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『健ちゃん頑張ってな！』

『………バイバイ。』

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きっと最後の言葉は聞こえてない
健ちゃんの乗った新幹線が見えなくなるまで手を振り続けた
これが最後だって思ったら涙が溢れそうになったけど必死に堪えた

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それ以来携帯からも健ちゃんの連絡先を消したから連絡もとってない
気づいたら三代目ってのになってる健ちゃん
沢山のファンの人にキャーキャー言われてる健ちゃんを見て遠い人になったなあとか思った

やからもう私のことなんか忘れてるし、連絡も取れなくなった元カノのことなんか嫌ってると思ってた

なのに何で？
何でまた私の前に現れるん？？

やめてくれ………

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