理想と妄想。・２【短編集】

Ｊ２ ページ11

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樹「ふぅ〜、もう飲めない、食べれない！」

「樹、食べ過ぎだよ(笑)」


帰るか、と時間を見ようとスマホを見ると…
不在着信10件…

「ひぃっ…」

樹「どした？」

スマホを見つめる私を見て、理解したようで、

「不在10件…」

樹「マジか…。

俺がさ、新しい彼氏のフリして
諦めさせるって言うのはどう？」


「うーん…」
そんなので上手くいくかな…？


樹「いいから、貸して！」
私からスマホを取り上げると、彼に電話をかける。


すぐに繋がる電話。

樹「あーもしもし、
俺 Aと今付き合ってるんだけど、

彼女 迷惑してるから、
もうかけてくるのやめてくんない？

別れたって理解してよ。」


なんか電話越しに声が聞こえる…
そんなの お構いナシに切る樹。


樹「これで大丈夫っしょ！

ま、一応今日は家まで送ってくわ！」


「うん、ありがと。大丈夫だといいけど…。」


お店を出ると、私の歩幅に合わせてくれる…。

こう言うとこ、本当カッコいい…。



マンションの前に着くと、

樹「マジ戸締りしろよ。
あと、なんかあったら絶対 俺に連絡しろ！

約束な！」

かなり心配してくれてるみたい。


「うん、ありがと。おやすみ。」

手をヒラヒラさせながら帰って行く樹。

心強くて、
樹に話して良かったと思いながら家に帰った。

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