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「では、この方針で。今日はこれで解散です。」
そして…長すぎた会議が終わった。
時間にすれば2時間ほど。
専門用語だらけで理解不能な会議だけど、いつも通り社長の隣にいた私。
いつもなら短く感じる会議も、この後の事を考えていると長すぎる時間だった。
本当に、キスしちゃうの……?
無理無理。
キスなんてしたらその先だって……。
そんなことになっても、社長は私の事が好きじゃないんだし。
私が傷つくだけ。
そう自分に言い聞かせて、少しだけある欲望を封じ込める。
私はただの……社長秘書なんだから。
何を望んでも、叶わない。
私なんかを……社長は相手にするはずがない。
社長が今まで私にしてきているすべての行為は、ただの暇つぶしでしょ?
そんなこと分かってる。
そう一人で考え込んでいると……。
「ちょっといいか?」
誰かから、声をかけられた。
あ、ここは会議室だ。
慌てて現実に気づく。
早く戻らなきゃ。
______ドコニ?
_____シャチョウシツニ?
_______マタツライオモイスルダケナノニ?
「………え?」
一瞬、私の中で何かが動いた。
でも私は社長のもとに居なきゃ。
いくら辛くてもそれを望んでいるんだから……。
社長が好きだから。
「おい?」
もう一度声を掛けられ、慌てて椅子から立ち上がる。
「も、申し訳ありませんっ!」
そして慌てて謝罪として頭を下げる。
「い、いいんだよ!君、頭をあげなさい。」
その言葉で恐る恐る顔をあげると、そこには中年太りの頭が寂しい男がいた。
……え?
この人は確か……会社の重役の人。
そして社長が社長であることを良く思っていない、危険人物。
何で私に声をかけるの?
不安が胸を駆け巡る。
咄嗟に隣にいるはずの社長に視線を向けるけど……社長は、いない。
……そう言えば会議の途中で来客のために会議を抜けたこと思い出す。
そのことさえ、忘れて考え込んでいた。
チラリと周りを見るけど、助けてくれるような人はいない。
ど、どうしよう…。
とりあえず微笑む。
「き、君。後で話があるんだが。」
話…?
嫌な予感しかしない。
「今ここでお話しして頂けないでしょうか…?」
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あおい...*(プロフ) - ミドリさん» ありがとうございますっ!学校が忙しくて、なかなか更新できていませんが、更新ストップしているわけではないので遅くはなりますが必ず更新いたします(*´Д`)精一杯頑張るので、もしよろしければ応援してください(´・ω・`)笑 (2014年11月5日 21時) (レス) id: e162fa7fa9 (このIDを非表示/違反報告)
ミドリ(プロフ) - はじめまして、社長めっちゃかっこいいです!続き読みたいです。大丈夫でしたら、更新お願いします。 (2014年11月5日 18時) (レス) id: 7b14917407 (このIDを非表示/違反報告)
あおい...*(プロフ) - レイチェルさん» ありがとうございますっ(●´ω`●)頑張ります☆゛ (2014年9月22日 17時) (レス) id: e162fa7fa9 (このIDを非表示/違反報告)
あおい...*(プロフ) - momoさん» 社長、イケメンに書きあげれるように頑張ります!!w (2014年9月22日 17時) (レス) id: e162fa7fa9 (このIDを非表示/違反報告)
あおい...*(プロフ) - なーちんさん» ありがとうございます! (2014年9月22日 17時) (レス) id: e162fa7fa9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あおい | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/aoiaoihomu/
作成日時:2014年3月24日 17時