何サマ？俺様。社長サマ！

２１＊俺様side ページ21

美優を抱きしめてしばらくたった。




…んもうマジで幸せ。



朝から好きな女と過ごせるって最高だろ…。




もうマジ好き。



ホント好き。




美優の甘い香りがほんのりと香る。




いつも変わらない香り＿＿＿＿。




この匂いは落ち着ける。




そしてじっくりと幸せな時間を噛みしめていたとき＿＿＿＿。




俺の腕の中で美優が動いた。



慌てて逃がさないように、強く抱きしめようとするけど……。





美優はコロンと、俺の方に体を向いて来た。





つまり…向かい合っている状態。





「……社長？」





慌てて咄嗟に目をつぶる。






「……寝てるんだ。」





可愛い声。



……もう本当に俺だけのモノにしたい。





他の誰にも見せたくない。



そんな気持ちを込めて、ギューっと美優の体を俺の胸に引き寄せる。




美優はクスクスと笑いながら……。



「社長…寝相悪いですねー。」



そう言って、ギューっと抱き着いて来た。



……え？




美優の行動に内心驚きながらも、すっげー嬉しい。




「しゃちょー。」




そして美優は俺が完全に寝たと思っているのか。



顔を俺の胸に押し付けてくる。




……ヤベー。



すっげー嬉しいけど、これ以上はさすがに……なぁ？



でも俺の男の事情なんて絶対知らない美優は。





「………黎人。」




そうポツリと、俺の名前を呼んだ。





……あぁ。




グッとくる。



そしてワザと煽っているのか、何なのか。





「………好き。」





またそう呟いた。




……もう、何なんだよ。




可愛すぎる。




あぁ…今すぐ押し倒してぇ。




キスしてぇー。




俺の事が好き？




んなもんとっくに知ってるし。




バレバレなんだよ…。




そう言ってもっと強く、強く抱きしめたい。



でも今は寝たふりをしてるし。




今、言うべきことじゃないし。





あーーーーーーー、もう。




どんだけ我慢させられるんだよ…。




てか朝から何しようと考えてんだろ…俺。




いい大人なのに…。

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