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コネシマさんたちが帰るための起点となる場所をロボロさんから誰も聞かされておらず、ロボロさんに案内して貰うことになった。
家から少し距離があるらしく、駅に着くとロボロさんは「電車に乗るで」と淡々と駅の構内に入っていく。
全員分の切符を買ってから、改札を通って駅のホームで電車を待つことにした。
tn「電車初めて見たけど凄いなぁ」
ut「聞いてやトントン、僕もう電車乗るの完璧やで」
sha「この前ゾムとチーノと四人で電車に乗った時、反対方向の電車に乗ろうとしとったの誰や?」
「シャオちゃん、それ言っちゃダメなやつ!」と鬱さんは必死に誤魔化そうとしていた。
雑談をしながら待っていると、ようやく電車が来たので乗り込み電車の席はロングシートになっていた。
端の席に座ると、隣にはコネシマさんが座った。
「…最後くらいAの隣に座りたいしな」とコネシマさんが言いながら、こっそり私の手に指を絡ませてくる。
「…コネシマさん、ゾムさんたちにバレちゃいますよ」
kn「ええよ別に、皆にバレてしもても」
騒がしい車内のはずが、自分の心臓の音の方がやけにうるさく聞こえる。
それでもコネシマさんとのこの空間は、とても心地良かった。
しばらくコネシマさんと手を繋いだまま電車に揺られ、駅のアナウンスが鳴るとロボロさんが「ここで降りるで」と促される。
同時にコネシマさんの手がするりと離れてしまう。寂しいけど仕方ない。
降りた駅は見覚えのある駅だった。
なんなら最近私はコネシマたちを連れてここに来たことがある。
皆でロボロさんに着いて歩くと、前にコネシマさん、ゾムさん、鬱さん、ショッピくん、チーノくんを連れて行った両親との最後の旅行先の海だった。
rbr「着いたで」
kn「そんな偶然ってあるんか…?」
ut「え、この海って…」
ci「俺、見覚えあるんですけど」
shp「前にAさんに連れて来てもらった海ですよね」
「そうだよ」と私が答える。
シャオさんとロボロさんとトントンさんがまだ来ていない時の話だ。
sha「俺行ったことないんやけど」
rbr「俺も」
zm「ちょうどシャオロンが来た日に行っとったからなぁ」
kn「Aが家族と最後に来た所なんや」
「そうやったんか」とシャオさんが言う。
rbr「ここが一番近い場所やってん」
tn「条件としては…バッチリやな、流石ロボロやわ」
一体どのようにしてこの海からW国に帰るのだろうか。
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