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行き先は近所の焼肉屋になった。
コネシマさんたちはお肉が大好きなようで、焼肉に決まった途端これでもかと言うほどに大喜びをしていた。
「ゾムさん、お願いですからくれぐれも直接店員さんに注文はしないで下さいね」
私は心配で堪らなかったので、皆のためにもゾムさんに釘を刺しておくと「分かった！」とゾムさんは元気良く返事をしてくれた。
焼肉屋に着くと、ゾムさんが店員さんに注文をさせないように細心の注意を払う。
店員さんを呼んでお肉と野菜、ドリンクバーを人数分注文すると、皆は一目散に空のグラスを持ってドリンクバーに向かいだした。
全員がその場から居なくなるのは流石に心配なので、私は皆が戻ってくるまで荷物番をして待つことにした。
最後に席を外そうとしたコネシマさんに私は声を掛けた。
「コネシマさん、皆さんが戻ってくるまで私はここで待っていますね」
kn「すまんな。じゃあ、Aの分の飲み物も取ってくるわ」
「ありがとうございます。じゃあ、ウーロン茶をお願いします」
コネシマさんに私の空のグラスを渡すと、「ウーロン茶な、分かったわ」と言いながら皆のいるドリンクバーへ向かっていった。
少しすると皆が順番に戻って来て、コネシマさんが私にウーロン茶を渡してくれた。
kn「A、ウーロン茶。せっかくやから酒とかジュースでも飲めばええのに」
「ありがとうございます。お酒は外では控えてるので止めておきます」
コネシマさんは「変わってるなぁ」と言いながら、炭酸ジュースを飲んだ。お酒は仕事終わりに家でゆっくり自分のペースで飲むのが一番好きだ。
ドリンクを飲みながら談笑をしていると、店員さんがお肉と野菜を運んで来てくれた。
トングを使ってお肉と野菜を焼き始めると、皆の視線は一気にお肉に注がれる。
「お肉、もう食べられますよ」
私の一言によってお肉の取り合いの火蓋が切られ、焼いたお肉は一瞬で無くなった。お肉への執着が凄すぎて思わず圧倒されてしまう。
そして私はゾムさんの食害を阻止するべく、お肉を焼く側に徹し黙々とお肉を焼いていく。
shp「Aさん、お肉どうぞ。何も食べて無いですよね」
ショッピくんがお肉を食べていない私に、取り皿にお肉を乗せてくれた。そう言えば焼いてばかりで何も食べてなかったな。
「ありがとう、ショッピくん」
「どういたしまして」と言いながら、ショッピくんは焼けたキャベツを齧った。
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