58話 ページ10
「お嬢さん、さっきの男と騒いでいた人だね？」
突然背後から声をかけられたためびっくりした。
貴「…えぇ。すみません」
振り返り、見た先に立っていたのはターゲット。
資料を見たときにも思ったが
一企業の社長なのにえらく若い。
高身長で黒く艶やかな髪がこの人を引き立てている。お嬢さんって…完全になめてるわね。
「彼は君の夫？」
私の肩を掴む手に力が入る。
貴「っ…私の、夫です。先ほどはすみません。
私も直ぐに帰りますね」
心にもないことを口に出す。
すると目の前のターゲットは
予想通りの言葉を口にした。
「いえ、お気になさらず。
その前に私と一曲どうですか」
私は差し出された手を取ると、彼に身を任せた。
その時ピアスを通話状態にしておいた。
ホールに足を運ぶと
緩やかに踊る男女の姿がたくさん見えた。
「ダンスの方は」
にっこりと人の良さそうな笑顔を貼り付けて
尋ねてくる。
貴「たしなむ程度には」
謙遜ではなく。
本当に少しだけしか練習していない。
取り敢えず相手に合わせるくらいまでは
ナターシャに仕込んでもらった。
この会話もあの2人に聞こえていると思うと
恥ずかしい。
一曲目を踊り終わったが相当疲れる。
緊張で額に少し汗が滲む。
「少し休むかい」
貴「えぇ…ごめんなさい」
そう答えた途端視界に広がったのは
ホールの天井。
貴「やっ！降ろしてください！！」
この人に抱えられてしまっている。
暴れても全く動じていないようだ。
「大人しくしてて」
貴「ひっ」
耳元で囁かれて全身が粟立つ。
連れられたのは大きな部屋。
貴「あの、ここじゃなくても休憩できます」
そう抗議すると
貴「きゃっ」
乱暴にベッドに放り出された。
そのまま私の上に乗り、組み敷こうとしてくる。
貴「やっ！やめて！！」
「少し静かにしろ」
威圧感のある目で睨まれてしまい、声がでない。
片手で両手首を頭上で纏められ
もう一方の手で私の顎を掴む。
貴「〜〜〜〜っ！！」
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8824(プロフ) - もう何年か前の作品でしたがとても面白かったです！いつかまた主様が占ツクに戻ってきた時続きを書いてくれると嬉しいです！ (11月19日 23時) (
レス) @page16 id: ff2d44cc80 (このIDを非表示/違反報告)
しゃん(プロフ) - 太郎さん» ありがとうございます！ (2019年6月30日 16時) (レス) id: 16b8756f31 (このIDを非表示/違反報告)
太郎 - 更新楽しみにしています (2019年6月19日 0時) (レス) id: 15ed4f4dec (このIDを非表示/違反報告)
太郎 - 更新楽しみにしています (2019年6月19日 0時) (レス) id: 15ed4f4dec (このIDを非表示/違反報告)
しゃん(プロフ) - Kaede.0807さん» ありがとうございます！ (2019年6月5日 1時) (レス) id: 16b8756f31 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しゃん | 作成日時：2015年10月19日 15時
