それゆけ受付嬢 。3

会えない時間も。 ページ7

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ﾌﾟﾙﾙﾙ




壱馬「もしもし」




A『.......はいっ、あ、壱馬！おつかれさま。』









スピーカーに耳を近づけると、大好きな 彼女 の声。


地方でのLIVEが続くと、何日も連続で会えなくなる。


.............つれぇ。



だからせめて、公演終わりに電話をかけて
その日の出来事を聞く。



たまに横入りしてくる北人を撒くために、
今日は楽屋の外にいる









A『今日はどうだった？？ アコースティックバージョンってちゃんと言えた？？』



壱馬「....それAまでいじる？」



A『ごめんごめん (笑)
Twitterとかでレポ見たりしてたからさ 』



壱馬「うわはっっず！ 電話では良いことしか言ってないのに (笑) 」



A「バレバレだよ〜.......っあ、はい、ちょっと.......

ごめん壱馬ちょっとまっててね！」




壱馬「.......おぅ。」








いつもより後ろが騒がしいな、と思ったら、誰かといるのか。


男？

事務所の人かな？

.......それか俳優とか？






どっちにしろ嫌だな。こんなことなら首にキスマつけとくべきだった。









壱馬「.............うわ、俺ってこんな性格悪かったっけ。」









最近、自分の独占欲やら嫉妬深さやらを思い知らされてる。

主にうちのメンバーはまだ懲りてないから、
ガチで魔法使ってバリアとか貼れたらな、なんて思う。









A『ごめん壱馬！事務所の人と話してて......』




壱馬「A」




A『ん？』









壱馬「ツアー終わったら、色んなとこ行こな。
そんでカラオケもいこ。なんでも歌ったるから。
俺ん家もきてな。ソファ新しくしてん」









A「....どうしたの壱馬 (笑)

今日は寂しがり屋さんなのかなー？？」









いつもなら言い返してる所だけど、図星が図星すぎるから。









久しぶりに会ったら何を話そう、

どんな顔をするだろう、

突然キスしたら驚くかな、









スピーカー越しにしか感じられない彼女へ、
ひたすら思いを募らせるのも悪くないかもしれない




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