それゆけ受付嬢 。3

禁句 ページ5

:



A「おはようございます！ 」







いつも通りブースの席に座り、社員さんや芸能人の方々に挨拶をする。

慌ただしく人が行き交う中で、

一際 きらきら している人を見つけた。









壱馬「はよ。A 。」




A 「おはよ…」




壱馬「なんでびっくりしてんの？ (笑) 」









なんかいつもと違う…



なんだろう、と壱馬をじろじろ見ていると、

え、なに と照れ笑いしながら口元を隠す。


……かわいい。
いつもより心臓にくるのは何故だろう。









A「.......あっ、セットしてないんだ、髪の毛」




壱馬「あー、これ？どーせ朝から汗かくし今日はいいかなーって…」








いつもより ストーン とした自身の髪の毛をわしゃわしゃとして、手ぐしで整える。


ちょっとした仕草でも可愛いと感じてしまうけど、
口には出せない。



昔から、可愛いって言うとちょっと拗ねちゃうからなぁ、壱馬は.......









壱馬「まじでどーしたの、今日」



A「え？」



壱馬「めっちゃ俺の事見てんじゃん。

そんな変ー？この髪。」



A「や、その逆っ……あ。」




壱馬「.......お？その逆.......？」









うっかり褒めてしまえば壱馬のペース。


ブース越しにじりじり距離を詰めてきて、
輪郭から顎にかけてを手のひらでなぞられる。






A「ちょ、ばか、ここ事務所だよ…！？」



壱馬「お前が褒めたりするからやろ。


で、なんなん？その逆って？」







ちょっとした Sスイッチ が入ると出る関西弁。

低音で関西弁というファンなら大喜びのオプションも、今の私からすると恐怖でしかない。



かっこいい、じゃなくて可愛い、なんだけどな…








壱馬「.......は？」




A「え？」




壱馬「.......誰が可愛いって？」








A「.............」






壱馬「なぁ？」









A「.............あっちゃ〜心の声漏れてたか〜。
あ、壱馬そろそろトレーニングの時間だよ行っておいで良い一日をッッ」




壱馬「おいコラ逃げんな




今日の夜俺んち来い。強制。」





A「.......ハイ」









付き合い出した途端に俺様モードが強めになった
彼には適う気がしません.......




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