それゆけ受付嬢 。3

いつかの日が 1 ページ27

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A「.......ほんとにいい曲。」




お昼間バタバタしてたからしっかり聴けなかったけど、One More Kiss やっぱり好きだなあ。


付き合ってる二人が愛し合いすぎて、もっとお互いを感じたくて、
これ以上の愛情表現はなにか模索してるみたい。


付き合う、以上のことかあ.......








A「そういえば、考えたことなかったかも。」







ネオン街を歩いていると、ふと目に止まった
ウエディングのショーケース。


どこもかしこも、白、白、白。



女の子なら1度は憧れる。








A「壱馬、か.......」






ううん、こんなこと想像したゃだめ。

壱馬は今 演技も歌もダンスも自分磨きも
全部両立させようとしてるんだから。



いつかの日が来るまで、そっと蓋をして
閉まっておこう。



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壱馬「.......」





目の前にあるのはキラキラと輝く宝石の乗った
指輪たち。


タワレコ帰りに寄ったアクセサリー屋で見つけた
いわゆる 結婚指輪 だ。





壱馬「.......あいつも、考えたりすんのかな 。」






頭に浮かぶのは、真っ白なドレスに身を包んだ彼女。



いつしかの雑誌の撮影で着た誰の為でもないドレスじゃなくて、

俺の為、だけの。








壱馬「いま焦ったら、余裕ねえとか思われるかな、」





我に返り、今の自分の仕事量を考えた。

ただでさえ疲れた顔を見抜かれるのに、
今急にプロポーズとかしたら 焦ってんのかな
とか思われそうだな.....



でも.......







壱馬「.............」








人生で初めて心から愛した人。

誰にも渡したくない。

考えるだけで胸が痛くなるし苦しい。




何もかもが、好きだ。









決めた。









壱馬「.......すみません、これ、お願いします。」






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